相続大全集

内縁の相手(配偶者)とすぐに正式に結婚入籍しなければいけない理由

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内縁とは,社会的に見れば夫婦としての実質を備えているけれど,戸籍法上の婚姻届を提出していないので,法律的には正規の夫婦関係とは認められない男女関係のことです。もっと分かりやすくいうと,婚姻届を役場に出していない夫婦同然の男女のことです。

形式ばかりを大事にしてきた日本の社会も,だんだんと実態というか,じっさいのところを重要視するように変わってきました。したがって内縁の夫婦にも,かなりの部分で,法律的な夫婦と同じような取扱いをするようになっています。

しかし!そうはいってもやっぱり法律婚と事実婚はぜんぜん違います!いろんなニュースなどを見て,別に入籍しなくてだいたい同じ取扱いをしてもらえるんじゃないの?というふわっとした考えを持っている方は,ここらあたりで事実婚と法律婚がどう違うのかはっきりと理解しておいてください。

それでは,今現在,事実婚と法律婚はどのように違うのか。この点について,事実婚と法律婚がほぼ同じように扱われる場合とそうでない場合を簡単にまとめてみます。

同じ取扱い

民法上の婚姻の効力

  • 同居協力扶助義務がある
  • 貞操義務がある
  • 婚姻費用の分担をしなければいけない
  • 日常家事債務の連帯責任を負う
  • どちらの財産から分からないものは共有の推定がされる
  • 破綻した場合は財産分与請求権が認められる

借家権

  • 相続人無くして死亡した同居の内縁配偶者の建物賃借権を承継して住み続けられます(借地借家法による)
  • 内縁配偶者に相続人がある場合は相続人の賃借権を援用してとりあえず住み続けられます(判例)

その他

社会保険や社会保障法の適用については,いろんな法律で法律婚同様保護されている

違う取扱い

  • 内縁の配偶者には相続権がない
  • 夫婦が同じ氏を名乗ることはない
  • 結婚しても成年擬制は働かない
  • 当然ながら,子供が嫡出子になるわけではない

強調して繰り返します!内縁配偶者に相続権はありません!!

今のところ,内縁の配偶者には相続権がありません。つまり,相手方がいくら遺産を残しても,内縁配偶者は,相続人になれないので,いっさい遺産の分配を受けることができないのです。これは昔から変わっていません。

内縁の配偶者の権利もそれなりに保護されるだろう,遺産も少しはもらえるだろうと考えているなら,それは間違いです。繰り返します。内縁の配偶者には相続権がありません。したがって遺産は1円ももらえません。日本の法律や裁判所は,今でも,内縁の配偶者に相続権を認めていないのです。

だから,もしあなたに内縁の配偶者がいて,その人がある程度の財産をもっているなら,今すぐ婚姻届を役場に提出できないか考えてください。どうしても事情があって内縁を続けているならやむを得ません。しかし「長年これできたから今さら」という惰性だけで事実婚を続けるのはよくありません。

遺言書を書いてもらったから安心だという人もいるでしょう。もちろん遺言書を書いてもらうことは必要です。しかし,遺言書はいつでも書き換えられます。もし遺言書が書き換えられて,あなたではない他の人に財産を相続させることになった場合,あなたは1円も相続できません。法律婚をしていれば,遺留分があるので,ある程度の遺産の分配を受けることができます。

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