相続大全集

なぜ身寄りのない人には遺言書を書いてもらうべきか詳しく説明します

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身寄りのない人は遺言書が必須

仮にあなたがこういう立場の方々だったとします。

  • ある人と長年同居して連れ添った内縁の配偶者である。
  • ある人の事実上の子供として育てられ親子同然の関係にあるが法的には養子縁組をしていない者である。
  • ある人の古くからの親友で長年世話をして面倒をみている者である。
  • ある人の息子の嫁又は娘婿であるがその息子又は娘は先に亡くなっており相続関係にはない
  • ある人を長年に渡ってみてきた民生委員や看護師である。

このような場合において,そのある人が亡くなったら,所有財産はどうなるのでしょう?もしかしてあなたは,そのある人の所有財産を相続できる,あるいはもらえる,と考えていませんか?何やら「特別縁故者」という制度があって,身寄りのない人の財産を当然に相続又はもらえる,と考えておられるとしたらそれは間違いです。

身寄りのない人(法定相続人のいない人)の相続

原則論

ある人が亡くなって,その人に遺産がある場合,原則として遺産は「国庫」に帰属します。つまり国にとられてしまいます。身寄りのない人の財産は,国に帰属するのが原則である,このことをまずもって押さえてください。

例外

ただし,その人に法定相続人がないことが確定し,そのうえ相続債権者がいない(あるいは相続債権者への弁済をして余剰財産がある)場合,家庭裁判所は,「被相続人と特別の縁故があった者」の請求により,相続財産の全部又は一部を,その者に分与することができます。つまり,,,

  1. ある人に相続人がなく
  2. 相続債権者もなく(又は相続債権者の相続債権の弁済をしてなお残存する遺産がある場合)
  3. 一方,特別縁故者に該当する者があって
  4. その者が家庭裁判所に自ら請求(分与の申立て)をし
  5. 家庭裁判所が認めた(許可した)場合に限り
  6. 遺産の全部又は一部をもらえる

のです。冒頭にあげたような人が当然に遺産をもらえるのではなく,ある要件に該当する場合に,積極的に行動をし,なおかつ裁判所に認めてもらった場合に限り,遺産の全部又は一部をもらえる場合があるに過ぎないのです。

※以上については,民法に定める相続人不存在の規定によって法的な手続きを踏む必要があります。

(特別縁故者に対する相続財産の分与)
民法958条の3 前条の場合において、相当と認めるときは、家庭裁判所は、被相続人と生計を同じくしていた者、被相続人の療養看護に努めた者その他被相続人と特別の縁故があった者の請求によって、これらの者に、清算後残存すべき相続財産の全部又は一部を与えることができる。
2  前項の請求は、第九百五十八条の期間の満了後三箇月以内にしなければならない。

身寄りのない人を世話した人は必ず遺言書を書いてもらうべき

以上のとおり,身寄りのないある人が亡くなった場合,その遺産をもらえるのは例外であり,また時間と複雑な手続きを要してはじめてもらえる可能性があるにとどまります。

なので,もしあなたが身寄りのない人と近しく親しい関係にあり,その人の遺産を譲り受けるにふさわしいと考えられる場合は(ある人があなたに遺産を譲りたいと考えている場合は),ぜひ遺言書の作成をしてもらってください。

身よりのない人は,少なからず自分の死後のことや,財産の行く先を心配しているはずです。あなたが積極的に働きかけることにより,遺言書を書いてもらうことができるはずです。なお,以下のような遺言書の内容にして,遺言者の心配事を可能な限り払拭してあげる提案をされると,より話がスムーズに進むかもしれません。


遺言書

遺言者のすべての財産を,甲に遺贈する。
ただし,甲は,財産の遺贈を受ける条件として,遺言者の葬儀,納骨,永代供養等の祭祀を執行する。
遺言執行者として,甲を指定する。

年月日
遺言者 ○○ 印


遺贈というのは,法定相続人以外の人に遺言で財産を譲渡することです。
※葬儀等を行うことを条件にしておくと遺言者が安心します。
遺言執行者もあなた(甲)に指定しておいてください。
※遺言書は,公証人役場で作成する公正証書遺言をおすすめします。司法書士に相談ください。

営業エリア・業務地域を教えてください。

遺言書の作成は専門の司法書士へ

遺言書の作成を司法書士など専門家に頼むメリットとデメリットをお教えします

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