相続大全集

法定相続人(推定相続人)じゃなくても遺言書で財産をもらえると知っていますか

« »

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly
  • LINEで送る

相続人以外が遺言書で財産をもらう

法定相続人(推定相続人)じゃなくても遺言書を書いてもらえば財産をもらえるか???

結論

答えは「Yes」です。

法定相続人じゃなくても遺言書を書いてもらえば相続で財産をもらうことができます。財産は全部でも一部でもかまいません。生きているときに生前贈与で財産をもらうのが自由であるのと同じく,遺言書で財産をもらうのも自由です。

理由

相続が開始したら,法定相続人は子供だとか兄弟だとか,法定相続分は1/2だとか1/3だとか,,,そいう話はよく聞いたことがあるはずです。こういうことは,民法という法律に書いてあります。つまり民法という法律には,人が死んだ場合に,誰が相続人になり,その相続分の相続分はそれぞれどのくらいだ,というような内容が書いてあります。法律に書いてある相続人,法律に書いてある相続分だから,法定相続人,法定相続分と呼ぶのです。

一方,遺言書という言葉はよくご存じのことと思います。では,遺言書とは何か?遺言書があった場合にどうなるか?というようなことは,どこに書いてあると思いますか?みんなが決まり事があると認識している以上,どこかに書いてあるはずです,この遺言書のこと。これも先ほどと同じく,民法という法律に書いてあるんです。遺言書のことも同じく民法に書いてあります。

では,同じく法律に書いてある法定相続人や法定相続分のことと,遺言書による相続のこと,この二つの関係はどうなるんでしょうか?この関係は,基本的に以下のようになります。

遺言に関する規定>法定相続人や法定相続分の規定

つまり,民法は基本的に,遺言書による相続,遺言相続を優先します。細かいことをいうとややこしいんですが,このことを分かりやすくいうと,法律に書いてある相続に関する決まり事は,遺言書によって遺言者が決めずに亡くなった場合に補充的に適用される,というほどの意味になります。民法は,何よりも個人の意思を重要視するので,亡くなったときの財産処分についても個人の意思を尊重しているのです。

例えば,相続の割合を決める相続分は,遺言者が遺言書で指定する「指定相続分」が優先します。指定相続分がないときにはじめて法定相続分にもとづいて相続分を計算します。その他,相続人が具体的な遺産の割振りをする遺産分割についても同じく,遺言者が遺言書で指定する「遺産分割の方法の指定・指定分割」が優先し,それがない場合にはじめて共同相続人間で遺産分割協議をしたり家庭裁判所で調停・審判分割をしたりします。

このとおり,日本のいまの相続法においては,遺言相続が法定相続に優先しますので,法定相続人ではない人が遺言書で財産をもらうことができ,それはまったくの自由だということができます。法律上それが想定されているので,財産をもらう人が批判されたり責められるべき理由はない,ということです。

例えば,,,

法定相続人(推定相続人)ではない人が遺言で財産をもらうケースにはどんなものがあるでしょうか。以下のようなケースが考えられ,またじっさいによくあることです。

  • 夫婦の間に子供がなく特定の兄弟に財産をあげたい(法定相続人以外の人に遺言書で財産をあげること)する
  • 夫婦の間に子供がなく兄弟の子供に財産をあげたい
  • 実の子同様に生活してきた先妻(先夫)の子に財産をあげたい
  • 内縁の夫や妻に財産をあげたい
  • 法律上の妻や夫はいるが,配偶者ではない愛人に財産をあげたい
  • 長男ではなく長男の嫁に財産をあげたい
  • 介護してくれた次男の嫁に財産をあげたい
  • 子供や子供の配偶者ではなく孫に直接財産をあげたい
  • 家業を支えてくれた番頭さんに全部又は一部の財産をあげたい
  • 老後世話になったり親しくしてくれた人に財産をあげたい
  • 信頼している団体や宗教法人などに財産を継いでほしい
    などなど

営業エリア・業務地域を教えてください。

遺言書の作成は専門の司法書士へ

遺言書の作成を司法書士など専門家に頼むメリットとデメリットをお教えします

« »

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • follow us in feedly
  • LINEで送る

関連記事

成年後見人をつけて親が認知症で遺産分割できない問題を解決する方法

そのままでは遺産分割協議ができないケース その3 相続が開始して共同相続人で遺産分割協議をしたいが,「そのままでは遺産分割協議ができない」という事案をさらにもう1件ご紹介します。ケースその3です。遺産分割協議がでいないと …続きを読む

認知症で遺産分割できない問題を奈良王寺の司法書士に相談依頼

遺産分割ができないので不在者財産管理人の選任を家庭裁判所に申請する

そのままでは遺産分割協議ができないケース その1 この記事では,相続が開始して共同相続人で遺産分割協議をしたいが,「そのままでは遺産分割協議ができない」という事案を紹介します。遺産分割協議がでいないと相続の手続きがストッ …続きを読む

奈良王寺で不在者財産管理人を頼める司法書士

子や孫の教育資金を1500万円分一括で生前贈与して相続税を節税する

子供や孫に対して教育資金として1500万円を生前贈与しても贈与税は非課税 子供が孫に対して教育資金として1500万円を一括贈与しても贈与税がかからない制度があります。この制度を利用して生前贈与すると贈与者(贈与する祖父母 …続きを読む

贈与税の教育資金の一括贈与の非課税で相続税を節税

遺産に不動産が多い人は遺言書が必須であるこれだけの理由

不動産を多数所有していて,かつ推定相続人が複数人いる人は,自分の将来の相続に備えて必ず遺言書を作成するべきです。また親が不動産をたくさん持っていて,兄弟とともに相続する予定の相続人の方も,なるべく早く親に遺言書を作成して …続きを読む

地主や不動産を多数所有している人は遺言書が必要

遺言書で財産をもらったのに返さないといけない遺留分という制度を説明します

こういう事例を想像してみてください。あなたがこの人達の立場だったら? ケース1 私はA男と20年付き合ってきた。出会った当初は奥さんがいていわゆる不倫関係からスタートし,その後奥さんが亡くなった後は,ほとんど妻と同じよう …続きを読む

遺留分請求を受けて財産を返さない