相続大全集

親が証券会社に預けてる株はいくら??株式の相続税評価について説明します

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株式・株券の相続税の財産評価

うちの両親は野村証券と大和証券に証券口座を持っていて,昔から株取引をしていました。最近は落ち着いたようで,あまり頻繁に取引はしていないようです。両親には,「俺たちが死んだらお前が株を相続しろ」と言われていて,近々遺言書も書いてもらう予定です。さて,両親は,住宅地に一戸建ての住宅を所有しており,預貯金も一定額持っています。この株を足すと,どうやら相続税の課税対象になりそうなんです。そこで,不動産と預貯金の評価について少し調べたんですが,株式の評価方法が分かりません。株式は値上がり値下がりがあるので,どうやって相続税の評価をするんでしょうか?亡くなった時の株価でしょうか?教えてください。

かしこまりました。株式の相続税の財産評価についてのご質問ですね。では,その点について説明します。ご両親の持っている株式は,おそらく東京証券取引所や大阪証券取引所に上場している大企業の株式だと思いますが,株式の種類はそれだけはないので,ついでにほかの種類の株式についても評価方法を書いておきます。

株式の種類(ただし相続税法上の分け方)

相続税上の財産評価をするうえで,株式は,三つに分類して考えます。この三つを分類する意味は,その性質上,財産の評価方法を分けて考えざるを得ないからです。この分類は,普通株式とか優先株式とかいう会社法(商法)上の分類とは関係がありませんので注意してください。三つの分類とは,,,

上場株式

これは分かりやすいですね。上場株式とは,東京証券取引所(東証)や大阪証券取引所(大証)など,金融証券取引所に上場されて市場取引がされている株式のことです。いわゆる東証一部の大企業などと言われるものです。

気配相場等のある株式

「気配相場等のある株式」,これは分かりにくいですね。この用語は相続税法の法律用語なので,これに特別意味があるわけではありません。気配相場等のある株式という言葉が表すのは,以下の株式のことです。

新興企業向け取引市場(JASDAQやマザーズ市場)に上場されている株式

昔でいうところの店頭登録銘柄の株式です。成長企業・ベンチャー企業向けの株式取引市場として,その昔,証券会社の店頭登録市場(店頭売買有価証券市場)というものがありました。名前は市場でも正式には市場ではなかったので,店頭登録市場で取引される株式を,店頭公開株式などと呼びました。時代を経て,そのような若い会社の市場として整備され,現在はJASDAQやマザーズという正式市場になっています(平成29年3月20日現在)。

公開途上の株式

各市場に株式を公開する途中の株式のことです。証券会社が入って準備作業をしている途中の株式のことです

取引相場のない株式

これは文字どおりですね。株式を市場に上場しておらず,その準備にも入っていない会社の株式です。日本の中小企業のほとんど全部はこの取引相場のない株式です。知り合いのおっちゃんが社長をしている会社の株式には取引相場はないはずです。そんな株式をまとめて取引相場のない株式といいます。

株式の財産評価の方法

では,株式の種類ごとに,その相続税における財産評価の方法を説明します。

上場株式

上場株式には株価があるので,株価で評価するのはいいでしょう。ではいつの株価か?結論から言うと,両親が死んだ日の市場の終値と,その月からさかのぼって3か月分,1か月ごとに終値の平均値を出して,その四つを比べて1番安い値段で評価します。難しい言葉でいうとこうです。

  • 課税時期の最終価格
  • 課税時期にあたる月の終値の月平均額
  • 課税時期前月の終値の月平均額
  • 課税時期前々月の終値の月平均学
    のうち,最も低い金額

気配相場のある株式

新興企業向け取引市場(JASDAQやマザーズ市場)に上場されている株式

株価がついているので,上場株式と同様に評価します。

公開途上の株式

公開価格で評価します。つまり,株式公開の主幹事となっている証券会社が,公開市場に通知した株式公開価格(売出価格・公募価格)が相続税の財産評価額になります。

取引相場のない株式

これは難しいです。なにしろ客観的に評価できる基準がぱっと見て明らかになっていないからです。ややこしいのであまり立ち入りませんが,基本的な考え方を押さえておきます。

取引相場のない株式の評価の方式

取引相場のない株式は,次のどれかの方法で財産評価します。どれでもいいわけではなく,ルールが決まっているわけですが。

原則的評価法)
類似業種批准方式

その会社に類似(1株あたりの配当,利益,純資産)する上場企業の株価をもとに評価する方式です。

純資産価額方式

その会社の総資産から負債を引いた純資産額をもとに評価する方式です。

併用方式

類似業種批准方式と純資産価額方式を併用する方式です。

例外的評価法)
配当還元方式

その会社の株式から得られる1年間の配当金をもとに一定の計算をして評価する方式です。

例えば,,,(評価方式を選択するルール)

上記の評価方式のいずれを選択すべきかについては,株式を誰が相続したかということと,そもそものその会社の規模(一定の指標にもとづき判断)によって決まってきます。

例えば,株式の相続人が同族株主であって,その会社が大会社(相続税法上の概念で,会社法上の定義とは異なります)のときは,原則的評価法のうち,類似業種批准方式で評価する,という具合です。

このあたりはあなたがご自分で評価するのは難しいので,相続税専門の税理士に相談すべきです。知り合いがいなければ明徳司法書士事務所にご相談ください。

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