相続大全集

両親が一緒に遺言書を書くのはやめたほうがいい理由

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夫婦共同遺言の禁止

私の両親は本当に仲が良くて,,「俺ら一緒になってほんまよかったわ」「死ぬまで夫婦第一や」「毎日お風呂も一緒に入る」「一緒になる」おまけに「カルチャークラブも同じ」「年賀状も手紙も色紙もスピーチも全部二人並んで一緒」こんな両親なんです。仲がいいのはいいことなんですが,,今回両親に遺言書を書いてもらうことになりまして,その遺言書も「夫婦一緒に書くから」と言ってるんです。どこかで聞いたことがあるんですが,夫婦で一緒に遺言書を作ってはいけないと。ごちゃごちゃになって無効になることもあるから別の紙に書いたほうがいいらしい,と。両親は本当に仲がいいので,これこれこういう理由で一緒に書いたらダメ!と言ってあげないと,ぜったい一緒に書いてしまうと思うんです。どうなんでしょうか?

これはぜったいに止めてください!

あなた)

「仲が良いのはいいけど,法的に無効になるから,それぞれ別の紙に書いて」
「無効になったら,遺言してないのと同じことよ!分かってる!」

と言って,同一の用紙で,一緒に遺言書を作成するのを止めさせてください。法律には,次のように書いてありますので。

(共同遺言の禁止)
民法975条  遺言は、二人以上の者が同一の証書ですることができない。

あなた)

分かりました,,夫婦一緒に共同して1枚の紙で遺言書を作ったら法律的に無効になるんですね。法律なんで仕方ないと言います。だけど「なんでや?」と理由を聞かれると思うんです。どう説明したらいいでしょうか?

はい。共同遺言が禁止される理由は次のようなことだと考えられています。

  • 法律は個人の考え(意思)を大事にする。遺言書は特に大事な文書なので,独りで書くべき。
  • 複数人で一緒に遺言書を作ると,他人に気をつかったり,他人の意見に左右されたりして,遺言者の本心が表現されない可能性がある。
  • 内容がごっちゃになって,誰の財産についての誰の遺言なのか,つまり遺言の趣旨が分からなくなるおそれがある。

ちなみに1枚の紙にこういういう風に分けて書いてもダメです。とにかく1枚の紙じゃなくて,別の紙に書くのが重要ですので気を付けてください。法律のことですから,今回ばかりは,一緒に行動するのはあきらめてくださいね(笑)

ダメな例)
1枚の用紙に次のように書く


遺言書

長女に自宅と預貯金全部を相続させる。
遺言執行者を長女にする。
年月日
遺言者 夫 印

遺言書
長女に預貯金全部を相続させる。
遺言執行者を長女にする。
年月日
遺言者 妻 印


営業エリア・業務地域を教えてください。

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