生前贈与(せいぜんぞうよ)

贈与者(財産をあげる人)と財産をもらう人との間の贈与契約であって,生前に契約の効力が生じるもののことをいいます。同じ贈与契約であっても,贈与者の死亡とともに効力が生じるもののを,「死因贈与」といい,「生前贈与」と区別されます。生前贈与をするには,以下のようなことに注意する必要があります。

1 民法上(相続法)の問題
・生計の資本としての贈与(端的には多額のもの)は,相続分を考える際に,特別受益の問題が生じること。つまり,後から差し引き計算するのが原則であること。
・贈与者の死亡から1年以内にしたものは,遺留分算定の基礎となる財産に含まれること(受贈者が相続人であるときは,1年より前にしたものでも,特別受益に該当して,遺留分の計算に影響を及ぼすこと)。
2 贈与税の問題
・年間110万円までは自由に贈与できること(基礎控除)。
・それを超えると贈与税が課税されるが,以下のうち要件を満たすものには特例があること。
夫婦間の居住用不動産の贈与
住宅取得等資金贈与
教育資金贈与
相続時精算課税
・死亡の時から3年以内にしていたものは,相続税の対象となる遺産として戻し計算すること。