成年後見制度(せいねんこうけんせいど)

判断能力が不十分なことにより1人で法律行為や財産管理ができない人がいる場合に,その人を援助する人を法的に選任して,判断能力の不十分な人が適正に社会生活を送れるようにする制度です。
日本の法律は,ちゃんと物事を判断する能力のある人が,他の人と契約などの法律行為をした場合にだけ,その結果に法的な効力を認めています。物事が分かってやったからこそ責任を負うことができるという考え方です。しかし社会には判断能力の不十分な人もいます。このような人が法的な行為ができないといけませんので,援助する人を付けることによって,正規に法的な行為ができる仕組みを作っているのです。
成年後見制度は,判断能力が衰える前に,自分の意思で援助する人を決めておく「任意後見制度」と,判断能力が衰えた後に,裁判所が援助する人を決める「法定後見制度」に分かれます。
法定後見制度は,本人の判断能力の程度に応じて,「後見」「保佐」「補助」の制度に分かれます。それぞれ本人ができること,援助者ができることが違います。可能な限りで本人の意思を尊重しようという法律の考え方にもとづいています。
なお,「成年後見制度」に対応する言葉は,「未成年後見制度」です。親権者がいない場合などに,裁判所が未成年者に後見人を付けます。