相続させる遺言(そうぞくさせるいごん)

遺言者が遺言書で,「相続させる」と書いた場合に,この文言の解釈をどうするかというのが,相続させる遺言の問題として議論されてきた話です。文字通り相続と解釈するのか,遺贈として解釈するのかが問われました。これをどちらに解釈するかによって,放棄する場合の手続や,不動産登記をする場合の手続が大きく変わってくるのです。ただ,現在では,だいたいの解決がついています。

・法定相続人に,割合的に,相続させるとした場合
例「長男に2/3,長女に1/3の財産を相続させる」
この場合は,「相続分の指定」があったものと解釈されています。
・法定相続人に,特定の財産を,相続させるとした場合
例「長男に不動産を,長女に預貯金を相続させる」
この場合は,「遺産分割方法の指定」があったものと解釈されています。
・法定相続人以外に,相続させるとした場合
この場合は,受遺者は相続人ではないので,相続分の指定とか,遺産分割方法の指定と解釈する余地がありません。だから,「遺贈」と解釈されます。