民事訴訟(みんじそしょう)

主として民間の財産に関する紛争を解決する国の手続です。民間で争いが生じたら,自分で強行に解決することは認められていません。誰が正しいか分からないし,これを認めると世の中の秩序がめちゃくちゃになるからです。民間で紛争が生じて,どうにも当事者で折り合いがつかなくなったら,国が定めた法律にもとづいて,裁判所で決着をつけてもらいます。この紛争解決の手続を決めているのが民事訴訟法です。民事訴訟は,当事者が裁判所に申立てをしてはじめて開始されます。当事者はそれぞれ自分で努力して(弁護士や司法書士の助けを借りたりして),裁判所において戦いをします。戦いと言っても暴力や感情に訴えるのではなくて,自分が主張する権利があるかないか,法律関係のもとになる事実があるかないかについて主張したり証拠を出したりして戦うのです。裁判所も感情や思い込みで判断をするわけではありません。当事者が争っている法律関係のもとになる事実があるかないか,そのことだけを判断します。民事訴訟の手続は,まず当事者が主張を出して,お互いの主張について認否をし,争いを抽出ししたうえで,その点についてだけ証拠調べをします。民事訴訟は原告が訴訟を取下げたり,請求を放棄したり,被告が請求を認めたりすれば終了します。当事者が和解をして訴訟を終了させることもできます。民間の争いを審理するのが民事訴訟なので,当事者がよいと言えばそれでいいのです。どうしても折り合わなければ,裁判所は判決を出してくれます。

なお,国家が民間人を処罰するために行う訴訟を刑事訴訟といいます。こちらは国家と民間人との裁判です。刑事訴訟は刑事訴訟法にもとづいて行います。