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成年後見

成年後見制度は,判断能力が十分でないお年寄り等が,財産侵害を受けたり,人間としての尊厳が損なわれたりすることがないように,法律面や生活面で支援する身近な仕組みです。

支援する人は,本人に代わって商品を購入する契約をしたり(代理権),本人が誤って買ってしまったものを取消したり(同意権・取消権)して,本人が不利益を被らないように支援します。

この場合,本人の希望を尊重し(自己決定の尊重),生活状況,体力や精神状態などに配慮して(身上配慮義務)本人に最もよい方法を選んで行うことになります。

例えばこんな方が対象です

  • 身寄りがなく,一人暮らしをしています。今年で70歳になりますが,今のところは元気ですので,生活に不自由は感じていません。でも,近い将来,自分の財産や身の回りのことがどうなるか,とても不安に思っています。

  • 老人ホームの職員をしていますが,入所されているご老人が,認知症で身寄りがありません。施設の契約や,預貯金等の管理はどうすればよいでしょうか。

  • 知的障害をもつ子供の母親です。私自身も高齢なので,私が亡くなった後,子供の生活がとても心配です。

  • ご近所に80歳のおばあちゃんが住んでいます。身寄りがなく,気になって時々様子を見に行ったりしているのですが,最近少し認知が進んでいるようで,今後のことがとても心配です

  • 夫婦二人で暮らしています。子供は二人いるのですが,二人とも遠方に住んでいて,あてになりません。これからの生活のこと,財産のこと,いろいろ不安なことがあります。

  • 母が認知症になって1年になります。5年前に父が亡くなった時,父名義の土地建物を母が相続しました。今回,母が老人ホームに入ることになるので,入所費用にあてるため,この土地建物を売却しようと考えているのですが何か問題があるでしょうか。また,手続はどうしたらいいでしょうか。

判断能力が衰える前には・・

任意後見制度が利用できます。
任意後見制度とは,将来,自分の判断能力が不十分になった場合に備えて,元気な時にあらかじめ,保護者(任意後見人)を選んでおきます。将来の財産や身の回りのことについて,「こうしてほしい」「ああしてほしい」といった具体的内容を,任意後見契約を締結して定めておきます。

例えば,判断能力が不十分になった場合に,以下のようなことを依頼しておきます。

  • 預貯金の通帳を預かって管理してほしい。
  • 預貯金の中から,毎月○万円を,生活費にあててほしい。
  • 病気になったら,○病院に入院できるようにしてほしい。
  • 必要な介護サービスの申込みをしてほしい。
  • 葬儀と納骨は○のようにしてほしい。

判断能力が衰えた後には・・

法定後見制度が利用できます。
判断能力がすでに不十分な人のために,家庭裁判所は,その人に適切な保護者(成年後見人,保佐人,補助人)を選びます。選ばれた保護者は,本人の希望を尊重しながら,財産の管理や身の回りのお手伝いをします。保護者のお手伝いの方法については,柔軟に工夫できるので,利用する人にあったメニュー作りが重要になります。

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