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2008年2月10日 23:56

ブログ。

WEBの世界も2.0からその次へ、という昨今、ウェブログ、いわゆるブログも用語として、また実際上の効用として、世の中にある程度定着した感がある。もちろん普通にPCが使える年代、属性を対象として。

ところでブログは玉石混淆だ、などと言われる。ジャーナリズムの一翼を担うとまでされるものから、写真や文学表現の芸術性が極めて高いもの、学業の成果がふんだんに上梓されているもの、普通の人の普通の日常を描いてそれがあまりに普通に延々と展開されるが故に現代世俗観察の対象としての高みに昇っているもの、凡人の戯言に過ぎないもの、いろいろとあります。

しかしそのいろいろとある、というのがブログだ。つまり、ブログに玉石混合などという批評を加えること自体が誤っているといえる。

ブログは出版ではない。商業出版であれば、まずもって編集者という砦が、マーケティングという振るいにものを容赦なくさらす。高尚か否かには別条があるとしても、ある振るいがかけられることに間違いがない。学術、芸術、政治、ノンフィクションにエンターテインメント、、、それぞれの分野において、局地的であれ騙まし討ちであれ、戦勝の見込みが判断される。だから、その目的にしたがって、一定の珠であることが求められる。

だけれどもブログはそうではない。とてつもなく敷居が低い。自由に書いて自由に公開する。そもそもが、書き手がどういった分野のものとして記しているのかが明らかでない。また、誰を対象として、何のためにあり、どのような効果が出ることを望んでいるのかも明らかでない。そう、何もかもが明らかでなく、主観的で、評価基準が全くない。だからブログには、珠も石もない。

結果、ざっと以下のような特徴が見られます。

作り手として出版の道ほどに乗せる知力も体力も、地位も名誉もないが、なんとなく記して公開できる。普通の人が普通にできる。あまりに敷居が低いので、他人の生身の生活や感情が世に出ることがある。思ってもみない社会の真実が白日のもとに運ばれることもある。敷居の低さに筆が滑ることもあるだろう。

読み手としては、お金を出してまで読みたくはないが無料ならば読んでもいい。読んでみると、なんとなくとしか言いようがないその雰囲気の積み重ねが、しかしそれなりの効果と楽しみを生んだりする。他人の日常に共感して安心することもあれば、同じような人間の悩みに共鳴して絶望と限界を確認する、という暗闇に落ちるかもしれない。いずれにしろ書き手の意図は定かでない。

またこんなこともある。

ある専門分野をもつ知識人が、自分の専門外の事柄について、たいした調査もせずに安易に上梓する。あまりに思い切りがいいので、それが実は非常に興味深いものであったりする。技術に本籍を置くものが、社会科学の核心を論ずることもままあるように思われます。また議論のハードルも低いので、時に素晴らしい弁証的効果が見られることがある。さっぱり身元のわからないものが、哲学的考察や詩人的才能を発揮したりもする。

巷でよく見られる、自分に知性や華やかさという化粧をするために用いられるブログも、それなりの楽しみ方はある。こんなことを書いてこいつは馬鹿だ、教養がない、品もない、などと蔑んで上から眺めるという楽しみ方すら、ブログにおいては日常かもしれない。対価を払って楽しむ出版には、そのような文化はない。

ブログについて書いているとそれだけで混沌としてくる。

つまるところ、ブログという地平には、珠も石もない。善も悪もない。法規範に触れない限りにおいて、そこにあるのは自由という名の原稿用紙である。

これだけ敷居が低ければ、ブログに現れるものはもはや自己表現ですらなく、むしろ書き手の人格そのものであると言えるかもしれない。

反面これだけ敷居が低ければ、そこにあるのは書き手とは似ても似つかない虚像であるのかもしれない。

そんなブログを、さてどう使うか。

2008年2月 6日 18:54

書斎。

皆さんの家には書斎がありますか。この日本では、書斎を持つ人はそんなにいないと思われる。これは世間の常識です。私自身も、今はもちろん、将来において自宅に書斎を持つことはできないと思います。

だから、巷では、それなりの雑誌などで、よく書斎の特集が組まれます。憧れるがなかなか実現できない物の購入や生活スタイルなどを特集すること、それが雑誌のひとつの様式でもある。

書斎。現代日本語の語感においては、書のイメージが強く、専ら書を読むところのように捉えられるが、英語でスタディ、つまり学習するところ、というような意味である。欧州貴族の邸宅から生まれたらしい。

話は変わる。

男の成長には孤独が必要だ。他人との協調や関わりからもたくさんのことを学ばなければならないけれども、その多くは、むしろ繰り返す日常や人間性の疲弊であって、孤独こそ、さらに言えば孤独によってのみ男は成長できるのだと思う。孤独によってのみ、知識や教養を蓄え、考えに考え抜き、日常行動の必要不必要を選択し、勇気を磨き、また物事の決心をすることができるのです。およそ文化や科学の発展は、個々の人間の孤独から生み出されたものであり、決して人々の馴れ合いから生み出されることがない。

書斎は男に孤独を与える道具です。だから、意識するとせざるとに関わらず、憧れの対象になるのでしょう。

ところで、これからも自宅に書斎を持てそうにない私も、はからずして事務所という書斎を手に入れました。今、その有難さに気付き、この仕事を好きでいられる大きな理由となっています。

2008年2月 5日 22:47

一歳五ヶ月。

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過日、子供が事務所にやって来ました。一歳と五ヶ月。無論一人でやってきたわけでなく、その母親、すなわち妻と伴に。

数ヶ月前から歩き回るようになり、最近駆け回るようになり、靴を履かせて外へそっと解き放ってあげると、そうそう当を得たり、とばかりに果敢にちょろちょろするようになる。この日は、事務所入り口付近の小さな広がりを、味わうように踏みしめていきます。

こんなに小さい、目の前の子供を見ていると、この子が大きくなって、どのように変わろうとも、自分はいつも子供を見通すことができて、いつまでも子供を包摂するような存在足りうる、というような錯覚に陥ります。いつからか皆がいった、子供はいつになっても親の掌上を転がり遊ぶ存在なのだ、というように。

しかしどうか。そんなのはまさに錯覚だろう。変革の時代か慣性の時代か、成長の時代か回顧の時代か、親子それぞれがどのように生きたか、深淵な親か、矮小な親か、協調の子か、冒険の子か、、、親子の心の関係性は、様々な要素によって変わる。純に主観的、相対的なものごとの中で、まさに個別の親子関係が規定されていくのだろう。

そうであれば、我が家の親子関係は、いや子にとっての親の存在は、成長期において大きく悠大で、そして大人になったならば、自分に等しく感じられて、事実対等で、いろんな話ができる友達のようにあれたらな、と思う。だから、子供には成長を期したいし、自分も子供に負けないようにいろんなことを勉強していかなければいけないと思う。

今は、走り周る子供との間で体力勝負。なかなか眠らない子供との間で体力勝負。しかし前述の関係を作るために、遠くない将来には心や頭のせめぎあいをしないといけない日がくる。かわいい子供に目を奪われる一瞬にも、頭の片隅には、いつもそんな想いが内在しています。

それにしても幼児って小さい。本当に小さいので、もう一人くらいは我が家に訪れて欲しい存在です。

2008年2月 4日 13:04

雪。

昨日は雪。実家にて妻子と両親とで迎える初めての雪。

土曜日の夜の天気予報で、日曜日は寒くなると聞き及んでいましたが、やはり関西で生まれ育つ我々にとって、雪はいつも突然。どんなに予報が出ていても、早朝寝室の高い窓を開けて、窓の外に白いものをみて「はっ」とするから、それはやはり突然訪れる雪なのです。

それにしても人は、刹那にそっと訪れて、そして間もなく未練なく過ぎ去って霧散する、そういうものが好きで、それをとても美しく感じたり、それに最高の賛美を与えたりします。

例えば初雪、春の桜、柔らかに事を成し遂げて未練なく地位を後にする改革者、美しい言葉と世界を世に問うて自ら命を絶つ小説家、スポーツ選手の鬼気迫る一瞬、、、美しいものはいつも、静かな一瞬の中にこそあり、世俗に捕らえられることがありません。

私も今年35歳になります。そのような美しいものの美しさのありように少しは学び、人生に活かしていきたいと思います。

2008年2月 4日 13:03

ブログを再開します。

お久しぶりです。こんにちは。
去年の春くらいから失礼していましたから、もう一年、ともかく停止していたことになります。

皆さんいかがお過ごしでしたか。元気でしたか。私のほうは幸い元気で、忙しく仕事をさせていただいていました。一年といっても結構長いものです。いろんなことがありました。いろんな仕事をし、それなりに本を読み、勉強をし、人に会う。そして家族親族には嬉しいこと、そうでないこと、様々な事実が訪れました。

久しぶりですから、そんな思い出の中から何かひとつ取り出してご紹介しようと昼下がりの今筆をとりましたが、途端、たくさんの思い出と、それを消化して生じたこれからへの想いが溢れ出て、とてもこんなところに書き記すようなボリュームではないと気付く。一年ですからね。

またこれからこのブログでお騒がせします。お付き合いのほど、何卒宜しくお願いいたします。

遅きに失しますが、明けましておめでとうございます。そして同様のそしりを免れませんが、WEBがようやく新しくなりました。今後とも宜しくお願いします。

まずはご挨拶まで。

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