6月に、今年の梅雨は近年稀に見るしっかりとした梅雨だ、梅雨らしい梅雨だ、なんていうことを毎日更新される不思議な週間予報なんていうものを眺めながら考えていた。眺めるごとに、今後の一週間がおよそ雨の印で塗りつぶされているというようなこともあった。
しかし今年もどうかな。雨と言えば日が射すし、晴模様になるかと言えば押しつぶされるような曇天と止みそうに無い雨に裏切られるようなことで、もはや早々に梅雨も明けそうな今になってみれば、やっぱり今年も梅雨らしい梅雨を過ごしたとは言えなかったように思う。結局天気予報は的を射ないし、雨もそれほどは続かなかった。
ただ天気予報をそれほど責めるのは可愛そうだ。何か観測上の類似天気図等基礎的データを100件ほど出してきてその後の天気の推移の実績を百分率で表現したものが天気予報であり降水確率であるというようなことを聞いたことがあるが、これって数学上の確率論に少しでも乗る話なんだろうか(中尾は確率論を理解していないので誰か教えてください)。統計や経験則であるということは理解できるが。
ともかくその土地のその気候のあるべき姿や本来の姿を前提できず(これができれば神である)、それが変動し、またそれに影響を与える諸条件すら認識できない状況においては、天のすることはわからない、1mm以上の雨が降るかどうかわからない、あえてわからないことに数字を与えるとすれば50パーセントを超えて雨の降る振らないに汲みすることができないとしか言えないような気がする。よってこんなことを予想するのは、ある意味では、若き日にどんな美女を抱き寄せることも容易だった男が、十年後に腹の出た姿で我が妻に夜の生活を拒まれることがあるかないかの答えを求められるようなもののようにも思え、従ってこんなあるかなしかの梅雨に、どうにもあたらない天気予報のお天気キャスターを責める気には到底なれないのである。
脱線した。
とはいえやはり鬱陶しい梅雨だから、色々な物事を心機一転代えてみようと思い立った。
手元で言えばコンピューターのキーボードを新調した。もともとキーボードは好きで、一式高級キーボードといわれるものを試してきたが、つい先日までは事務所の自分のコンピューター、自宅のコンピューターともに、富士通関連会社のリベルタッチというものを使っていた(型番等詳細は割愛、以下機種について同じ)。事務所スタッフは東プレのリアルフォース(テンキーあり)やフィルコの茶軸等を使用している。
詳しい人は詳しいだろうがほとんどの人は詳しくないと思われるので言うと、キーボードはキーの機構にメカニカル方式やメンブレン方式、無接点やなんちゃらかんちゃらという種類があってこれがキーボードの肝である。キーボードはキーを叩くのみの機械だから当然のことで、この機構の良し悪しによって一番重要なキータッチのほか、耐久性や打鍵音等が変わってくる(これを言い出すと非常に長くなるので割愛)。
今般私も東プレのリアルフォース(テンキーなし、キー圧差あり)に変更した。やっぱりこれはいい。当面はこれでいこうと考えている。
ところで高級キーボードの世界では、このリアルフォースとPFUのハッピーハッキングキーボードが競っていて、タッチだけならリベルタッチがいい線を行っている。フィルコ(チェリーの茶軸や青軸)はタッチの店でも供給の安定の点でも少し劣っている。見たところリアルフォースが実績からみても王道を行っているように思う。値段はリアルフォースなどは2万円弱し、チェリーの機構でも1万円程度はする。
この手のことを言い始めるとおきまりの話で、キーボードにそんなお金を出して意味あるのいう意見が一方から聞かれ、反対からいやいや案外重要な機器だからこだわるべきだという実践的なパソコンユーザーの声が聞こえ、その背後からパソコンおたくやガジェットおたくが一々の機構の説明を交えて熱烈にこれらをおすすめする顔をのぞかせているようである。
私はどのものの気持ちもわかるが、やはり前記真ん中のものであってそのとおりの意見である。
案外このあたりに注意が行かない人が多いように思う(別にかまわないが)。キーボードはパソコンとユーザーを日常物理的に繋ぐ唯一の機関でこれが仕事のしやすさに直接影響するのは当たり前であるから無頓着でいられない。他にも例えば筆記具、例えば自動車のタイヤ、例えば靴、こういった物と物、そしてのみならず物と人、人と人の接点にあるなにやらは常に重要で、影に隠れて実のところ一番のこだわりを与えるべき部分である。
さてまずキーボードが新しくなった。いいものはやはり打ちやすい。他にも同様の計画がある。
嬉しくなって、文字を打ち込む過程自体が目的となって、またついつい以上の駄文を記すに至った次第。