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遺産相続の流れが分かれば相続人や相続分や遺産分割が分かる!

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投稿者:中尾 哲也
遺産相続の大きな流れ,相続人,相続分,遺産分割

「木を見て森を見ず」という言葉がありますね。何ですか?いまちょっと調べたら,「物事のささいなことにとらわれて全体を見失うこと」「物事の一部や細部にこだわるが故に,大きな目的を忘れてしまうこと」というようなことが書いてありました。

確かにこの故事は大事です。何でも全体像をまず把握してから取り組まないと,方向性を見失うことになります。自分が望んだ方向と逆に走って,場合によっては自分で自分を苦しめているなんていうこともなきにしもあらずです。

さて,話を急展開させますよw私が普段取り組んでいる遺産相続の法律手続についても同じことがいえます(きたきた)。遺産相続というのはある人の死亡を理由にその人の財産関係を一式相続人に引き継ぐ手続ですが,相続って目に見えません。目に見えないのにいろんなことが起こりすぎる。またやることも多い。人の一生分の権利義務をいっぺんに引き継ぐんだからそりゃ大変です。

そもそも法律って目に見えないでしょ?人間の頭の中の世界。人間がそんなふうに理解するっていうことなので,凄く抽象的です(科学って全部そう)。目に見えなくて凄く抽象的なのにやることが多いので,よく分からなくなるんですね。ぜんぜん頓珍漢なことで悩んでいたり,順番を間違えていたり,思い込みで行動するなんてことがよくあります。いいですか?まさに,木を見て森を見ずになりがちなのです(よっしゃ!つながった)。

そこで今日は,遺産相続に関する法律手続の全体像を少し整理してみます。少しだけですよ,少しだけ。しかし,その一歩が大きな一歩になる(これって故事か??)という言葉もあるじゃないですかwしばらくお付き合いください。

これを読めば,遺産相続の大きな流れが分かります。人間でいえばスケルトンが見通せる(なにそれこわい)。骨が見えれば折れている箇所も分かります。この骨に肉付けをしていけばいーんです。いいですか?さて,まったくうまいこと言えていないところでwさっさと先に進みます。

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相続の流れはだいたいこうです。なので,この流れに沿って説明します。

  • 遺言があるか確認
  • 相続財産の確認
  • 相続人の確認
  • 相続分の確認
  • 遺産分割
  • 財産の名義変更など
  • 相続税の申告

遺言があるかどうかを確認しよう!

さて,いまそこにある相続について,亡くなった人は遺言書を書いていましたか?誰かが遺言書を持っていますか?これをまず確認して,ないならないで確定しましょう。大事ですよこれは。

日本の民法は,「遺言相続」を優先しています。遺言書を書いて誰かに遺産をあげることができるってご存知ですよね?このことから分かるように,法律では,遺言による相続が優先なんです。遺言書があればまずはそのとおりになる。

遺言書がない場合にはじめて法律どおりの「法定相続」です。いや,遺言だってもちろん法律上の制度で,法律に書いてあるんですが,遺言でどのように決めることもできるんで,誰がどれだけ相続するするかは書いてない。その意味で,具体的なことまで書いてあるのを「法定相続」と呼びます。遺言相続が優先する。法定相続は劣後する。つまり,次のような関係になります。

遺言相続(遺言書があった場合)

法定相続(遺言書がない場合だけ)

だから,遺言書があるかをまず確認するんです。自分で書いた自筆証書遺言は,タンスなり,座布団の下なり,冷蔵庫の奥wなり,屋根裏部屋なりを探していただくほかないんですが,公証人役場で作った公正証書遺言は,役場にあるかどうか確認できます。疑わしい場合は確認してみてください。

公証人連合会WEBサイト 遺言のページ

遺産・相続財産を確認しよう

次に,まず遺産を確認しましょう。遺産もないのに相続のことを考えるのは気持ち悪いし無駄なのでw,遺産を確認です。

何が相続財産になるのか。相続は,「被相続人の財産に属した一切の権利義務で,一身に専属するもの以外」全部を引き継ぐ手続です。全部?まあまあ全部です。例えば,,

  • 不動産
  • 動産
  • 債権
  • 有価証券
  • 借金
  • 契約上の地位立場
    などなど

相続で引き継ぐものと引き継がないものをまとめておきましたのでご参考です。

「相続人は誰??いま改めて遺産相続の法定相続人を判断する方法を知る」

相続人を確認しよう

相続人を確定しましょう。相続人を確定しないといけませんよはい。相続人でもないのに悩んでいたらこれまた不気味でしょうwそれに,相続人でもない人からちょっかい出されて「分け前よこせ」といわれたら,断固拒否しないといけませんからね。

相続人を判断する方法をこちらに書いておきましたので順番にチェックしてください。

「相続人は誰??いま改めて遺産相続の法定相続人を判断する方法を知る」

相続分(取り分)を確認しよう

財産は分かった。相続人も調べがついた。じゃあ次に,その相続人の取り分を確認しましょう。あなた1人が相続人なら問題ないですが,誰かと一緒に共同相続していれば,取り分が大事ですよね。レジ前のおばちゃんのように「ここは私が,いやいや私が貰うわよwいやん私が貰うってばもう」というわけにはいかないんです。

そこで,相続の取り分,つまり相続分を計算する方法をこちらに書いておきました。

「いまさら聞けない相続人の取り分・相続分をハッキリ確認する」

ただーし!法定相続分って,場合によっては修正されることがあるんです。どんな場合に修正されるか?

それはこちらを確認ください。

「法定相続分は絶対?相続分が変更になる四つのケースとは?」

さて,具体的に遺産分けをしますか(遺産分割)

財産決まり。相続人とそれぞれの取り分もOK。そうしたらいよいよ誰がどの財産を相続するのか決めないといけませんね。いままでのは抽象的な話。これからは具体的な話ですよ。相続分が1/2とか1/3とかいったって,それだけで話は終わらないですよね?その相続分に合うように,具体的な財産を割り付けしていかないといけない。財産の割り振りです。

こういうのを,遺産分割といいます。話合いでするのを遺産分割協議。契約みたいなものですね。話合いがつかないと家庭裁判所のお世話になります。

具体的にどうするかはこちらをご覧ください。

「遺産分割(遺産分け)の方法を全部お教えします」

「遺産分け(遺産分割)マニュアル!「いつ」「どこで」「誰が」「どうやって」」

「遺産分け(遺産分割)したら絶対に書面化しなければならない理由」

どーにもこーにも話合いがもめてしまったときはどうするか。こちらに書いておきます。

「遺産相続の話合い(遺産分割)でもめたら次にするべきこと!」

遺産分割ができたら財産の名義変更をしよう

決めることは決めましたね,折り返し地点通過です。今度は,決まったことにもとづいて,財産を一つずつ名義変更をしていきましょう。

全部いっぺんにできないの?そうなんです,できないんですよこれが。一つずつしないといけないんです。

不動産の名義は,「登記」といって,国の役所(法務省民事局の法務局)が管理しています。だから法務局に登記申請書を出して手続きします。不動産登記法という法律にもとづいてするんですけどね。

銀行は民間なので,それぞれの銀行ごとに,やり方が違います。その銀行が決めているやり方にしたがって1行ずつ手続していきます。

そのほか,財産ごとに全部別々に申請します。大変ですよね,,知識に自身がなかったり,時間がなかったりする人は司法書士に頼んで一式やってもらうこともできます。ちなみに当所もそういうお仕事をしています(営業ですよ)。

参考 「明徳司法書士事務所のお任せ遺産整理業務」

相続税の申告をする

あとお金のある程度ある人は,相続税の申告をしないといけません。相続税の申告は,被相続人が亡くなってから10か月以内にします。

「なんだ10か月もあるのか余裕ジャン」と思ったあなた!あっという間に時間はたちますよ。

というのも,まず葬儀や何や宗教行事があります。それからお墓のこと。そしてうえには書いてないような細々とした役所の手続,家の片付けなどいろんな身の回りのことを仕舞いする作業,,やることはいっぱいあるんです。

それからなにより,相続税の申告は結構大変です。いろいろ調べたり,作業したりするんです。だから,税理士の先生に間際にお願いしてもまず準備の時間が足りません。だから,相続税がかかるような遺産がある場合は,相続が開始したらなるべく早い時期に税理士の先生に相談すること。これが重要です。なお,財産の相続手続を司法書士に依頼している場合は,司法書士がそのへん(財産の試算と税理士先生の紹介)も段取りしてくれます。

相続税についてもう少し知りたい方は,国税庁のページに詳しく書いてありますので参考にしてください。

国税庁のWEBサイト
ホーム>税目別に調べる>相続税・贈与税

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