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不動産売買に最低限必要な税金の知識を時系列でまとめてみた

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投稿者:中尾 哲也
不動産に関する税金

司法書士の中尾です。今日は不動産売買に関わる税金についてお話します。

不動産を売り買いしたり,動かしたことがある人なら,「売っても,買っても,持ってるだけでも税金とられるで。往生しまっせ!!」という怒りの声を聞いたことがあるでしょう。そうなんです。不動産は大きい財産だから,いろんなところに税金がひっついてきます。場合によっては税額も大きくなるので注意しておかねば。

ということで,今日は不動産に関わる税金のうちでも,1番問題になることが多い(当所調べ)不動産売買に関する税金についてお話することにした次第です。しばしお付き合いください。

ところで税金のことを勉強しようとすると,,

国税だ地方税(都道府県民税や市町村民税)だ,所得税だ資産税だ消費税だと,とてもややこしい。本格的に勉強するなら仕方ないが,「俺に直接関係するとこだけでええんや。俺のことしか興味ないんや。俺のフレンチ!俺の税金株式会社!!(それはないかw)」という人にはちょっとめんどくさい。なので,小難しいことは言わないで,以下大事なポイントに絞って,基本的なところだけお話することにします。

  • 誰が払うねん?(納税義務者)
  • なんぼ払うねん?(課税標準と税額)
  • まけてくれへんの?(控除)
  • どないして払うねん?(納税方法)

さらに,以下のとおり時系列で整理して分かりやすくする。不動産を買うとき,持っているとき,売るときと,大きく三つに分けましょう。いまのあなたはどの時点に立っていますか?立ち位置によってチェックすべき税金を明確にしてください。こうすると「誰が払うねん」という点も書くのを省けますね。買うときは買主であるあなたが,持っているときは所有者であるあなたが,売るときは売主であるあなたが,それぞれ支払う税金について気にすればいいからだ。では早速行きましょう。

  • 不動産を買うとき
  • 不動産を持っているとき
  • 不動産を売るとき

 

不動産を買うとき

売買契約をして契約書にサインした!ヒャッホー!

契約しましたね?契約書にサインしましたね?もう後戻りはできませんよw契約書にサインしたら印紙税を払ってください。ほら契約書作ったら証拠になるでしょ?トラブル防止できるでしょ?裁判になったら助かるでしょ?なので税金払って(by国)。きっついけどそういう仕組みなので払いましょう。

なんぼ払うねん?

税額などは印紙税法に書いてありますが,以下の表を見てください。文書の種類(課税文書)ごとに税額をまとめたものです。1番上が不動産の売買契約書。さっすがにトップバッターだ。

不動産売買の印紙税

まけてくれへんの?

よく見てくださいすぐ下を。不動産の売買契約書については,期限付でちょっと軽減されてるようですね。以下のとおりです。

不動産の印紙税

どないして払うねん?

契約書に収入印紙を貼って払います。収入印紙買うと代金が国に入ります。買うだけではだめで,契約書のはしっこに貼って,消印します。売主分と買主分と,契約書は普通2通作るので,二つとも貼ります。不動産業者が入っている場合,支払った諸費用の中から印紙を買って,契約書を作るときに貼ってくれるはずです。だからあなたは基本的に何もしなくていい。

現金ないから銀行でローンした,,またまた契約書にサイン!

ローンの契約書は「消費貸借に関する契約書」なので課税文書です。なので同じように印紙税を払います。やり方は不動産売買契約書と同じです(上の票を見てください。同じ枠に入ってるので税額も同じ)。ローンの申込みなどするときに銀行に案内されるのでそのとおりすればいい。心配はいりません。

それでも金が足りんから親族から贈与してもらった!

なんぼ払うねん?

普通に素で贈与するとこんなに贈与税を払わないといけません。こりゃいかん。※特例贈与財産(特例税率)という仕組みが新しくできてますが,それでも高い。

特例贈与財産

 

まけてくれへんの?

だから素で(この税率で贈与税を払って)贈与する人なんてそんなにいないでしょう。普通は以下のようにまけてくれる制度を使って贈与する。いくつかまけてもらえるパターンがあるから見ておきましょう。

親か,祖父母(じっちゃんばっちゃん)から住宅取得資金としてもらった場合

親や祖父母から贈与してもらった場合,「住宅取得等資金の贈与の非課税制度」の適用を受けられ,いま(平成28年1月から平成29年9月までの契約)なら,住宅の性能に応じて,700万円か1200万円分の贈与について贈与税をまけてもらえます(非課税)。親でも祖父母でもいい。直系尊属であればいい。

まけてもらえる金額

住宅取得等資金贈与の特例 金額

※消費税10%になったら大きくまけてあげるよ,という嫌らしい感じw
※仮に消費税10%になっても中古の仲介物件は大きくまけてもらえない。売主が個人の場合建物に消費税がかからないからだ。ムカッ

その他の要件
  • あなたは,二十歳以上の日本人?日本にいる?それから年収2000万円までかな?
  • 居住用の住宅(同時購入する土地含む)を買うお金かな?
  • いわゆる以下のような普通の家しか無理よ(豪邸とか金持ちはだめ)
    50㎡以上240㎡以下
    新築でも中古でも
    木造は築20年まで,その他は25年まで
    など

※細かいことは以下の国税庁のWEBサイトに詳しいですよ。

直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税

遺産として相続するはずのお金をこの際前もってもらった場合

どうせ将来相続するはずなのでその金で援助してよ!という場合があります。遺産の前受け的な贈与。こういうときに使える制度もある。それが「相続時精算課税制度」です。遺産の前受けなので,相続関係にある間柄じゃないとだめです。詳しく説明します。

60歳以上の親や祖父母から,二十歳以上の子や孫(ただし推定相続人じゃないとだめ)に対して贈与する場合,2500万円まで贈与税を一旦まけてもらえます。一旦まけてもらえる,,,非課税ではない。非課税ではありません。「贈与税」という名目では支払わないで,将来お金をあげた人の相続の時に「相続税」として精算します。精算というのは,相続の時に,生前贈与したお金を計算上戻して遺産額に加え,これに対して相続税を考えるってこと。相続税として払えと。

ただし相続税には比較的大きい基礎控除がありますよね。今なら3000万円と法定相続人*600万円という。なので,それほど資産がない親祖父母からこの制度を使って贈与を受けておくと,いま贈与税を支払わない,そして相続時にも相続税を支払わない(戻し計算しても基礎控除内の遺産だから)という結末になる。お得でしょう。

何やそれ?ってことなんですが,それでいいらしいw贈与税と相続税はもともと同じような税金(贈与税は相続税法の中に書いてある。贈与税法という法律はない)。要は資産を持っている人から,生前むしり取るwのか,死後むしり取るのかの違いに過ぎない。どのみち相続税が取れない人の財産なら,贈与税も取れないでおかしくない。おかしくないばかりか,生前にお金を動かしてもらって取引を活発にしたほうがその他の税収があがるだろうという考えです。

なお,この相続時精算課税制度には二つあります。通常の(原則的な)相続時精算課税制度と,住宅用の相続時精算課税制度です。さきほどから書いているのは前者のほう。通常のほう。こっちは親や祖父母が60歳以上という制限があるかわりに,あげたお金の使い道は何でもかまわない。今日は住宅の話をしていますが,住宅関係なく贈与できます。後者のほうは,親や祖父母の年齢制限がありません!ただし,もらったお金は住宅取得等に使わないといけません。

細かい要件等は国税庁のWEBサイトにリンクを貼っておきますので必要に応じて確認してください。

  1. 相続時精算課税の選択(原則的なほう)
  2. 相続時精算課税選択の特例(住宅用のほう)

なお,最初に書いた「住宅取得等資金の贈与の非課税制度」と「相続時精算課税制度」は併用できます。併用するとかなり大きなお金を動かすことができそうですね。

どないして払うねん?

非課税枠等の範囲内だったら贈与税を支払わなくていいんですが,放っておいていいわけじゃありません。そういう制度の適用を受けまっせと国(税務署)に伝えておかないといけない。つまり贈与税の申告書を期限内に税務署に提出しておかないといけません(枠を超えて贈与する場合はもちろん)。

申告書を用意して,添付書類を集め,期間内に税務署に出す。これが必要です。自分でできなかったら税理士に依頼すべきですが,知り合いがいなければ司法書士に相談してください。税理士を紹介してくれます。とにかく贈与税の申告が必要だと覚えておいてください。国税庁WEBサイトを引用します。

住宅取得等資金の贈与の非課税制度の適用を受ける手続

非課税の特例の適用を受けるためには、贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間に、非課税の特例の適用を受ける旨を記載した贈与税の申告書に計算明細書、戸籍の謄本、住民票の写し、登記事項証明書、新築や取得の契約書の写しなど一定の書類を添付して、納税地の所轄税務署に提出する必要があります。

相続時精算課税制度の適用を受ける手続

相続時精算課税を選択しようとする受贈者(子又は孫)は、その選択に係る最初の贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までの間(贈与税の申告書の提出期間)に納税地の所轄税務署長に対して「相続時精算課税選択届出書」を受贈者の戸籍の謄本などの一定の書類とともに贈与税の申告書に添付して提出することとされています。

売主に売買代金を支払って決済した!

不動産業者が所有している建物を買った

不動産業者(消費税の課税事業者)から建物を買うと代金に消費税がかかります。

なお,土地には消費税がかかりません。土地建物を一緒に買った場合,土地がいくらで,建物がいくらでと割り振りがされてますが,建物の代金についてだけ消費税がかかります。

あと,売主が消費税の課税事業者じゃないときは建物の代金であっても消費税はかかりません。たとえば一般の個人から住宅を購入した場合,土地代金にも建物代金にも消費税はかかりません。

不動産業者に仲介手数料を支払った

もっとも不動産業者(消費税の課税事業者)に支払う仲介手数料には消費税がかかります。売主(所有者)が不動産業者であろうと個人であろうと,また土地取引であろうと建物の取引であろうと関係ありません。物件の仲介をしてくれた不動産会社に支払う仲介手数料には消費税がかかりますよ。

なんぼ払うねん?

消費税ですからご存知ですねwいま8%ですか,,たっかいなあ。1000万の建物なら80万円也。何?10%になる?ムーリー

まけてくれへんの?

まかりまへん。

どないして払うねん?

相手が税込みで請求してくるのであなたは代金を支払えばいいだけ。何もすることはありません。

決済の場では固定資産税の精算もする!

決済の場所では,固定資産税の精算もします。固定資産税については後で書きますが,不動産を持ってると毎年かかる税金のことです。これ,毎年1月1日現在の登記簿上の所有者に1年分の請求が来ます(支払いは4分割できるが)。通常1月1日に取引して登記はしませんよね?例えば8月1日とか1年の途中でします。そうすると固定資産税の支払いはどちらがいくらずつするのかという問題が出てきます。やり方は二つほどありますが,とにかく基準日を決めて,売主買主それぞれが負担する固定資産税を計算し,決済当日精算する。

なんぼ払うねん?

税額と取引日によって異なりますね,,

まけてくれへんの?

やろうと思えば売主と買主との契約によって自由に負担割合を決められますが,普通はやり方が決まってます。業者間の取引じゃない限り,慣習に従って計算するので,まけるとかまけないとかないです。

どないして払うねん?

不動産業者が計算して段取りしてくれますのであなたはその場でお金を払うだけです。

決済に来てくれた司法書士に所有権移転登記を頼んだ!

登記するのに登録免許税がかかる

不動産取引のクライマックスである代金決済と鍵渡しのとき,司法書士が取引に立ち会います。そこで司法書士は登記に必要な書類を完璧に確認して代金支払いにGOを出します。決済が終わったらその足で司法書士が法務局に登記申請します。あなたの権利書を作成するためです。権利書を作成してくれるのは法務局ですが,司法書士は「作成しておくれ」という申請書を提出します。この登記をするのにも税金がかかります(ひえーー)。これを登録免許税という。登記や登録をすることによって得られる利益に課される税金です。登記したら民法177条によって安心できます(登記しないと不動産取られるよ!という法律)。他人に所有を対抗できる。こういう法的な利益があったんだから税金はらってねという具合(なんじゃこらああ)。

なんぼ払うねん?

税率は登録免許税法等に書いてあります。不動産売買に代表的な登録免許税の税率等を挙げておきます。

  • 「土地」の「売買」による「所有権移転登記」は,固定資産税評価額*15/1000
  • 「建物」の「売買」による「所有権移転登記は,
    住宅用として軽減を受けれられるときに限り,固定資産税評価額*3/1000
    そうでないときは,固定資産税評価額*20/1000
  • 新築「建物」の「所有権保存登記」は,
    住宅用として軽減を受けられるときに限り,法務局の認定した価格*1.5/1000
    そうでないときは,法務局の認定した価格*4/1000
  • 抵当権設定登記は,
    建物が住宅用として軽減を受けられるときに限り,債権額*1/1000
    そうでないときは,債権額*4/1000

まけてくれへんの?

これでも租税特別措置法というややこい法律によって大分まけてくれてるんです(そもそも高杉)。これ以上は無理です。税金だからね。

どないして払うねん?

取引決済に来た司法書士に対して,事前に案内を受けていた登記費用を現金にて支払う慣行ですが,その中に登録免許税の分も入ってます(だから登記費用が高く見える。法務省法務局よ,司法書士に税金の回収をただでやらせるのはよしなさいw)。司法書士は決済が終わったらすぐ法務局に行きますが,途中でそのお金から収入印紙を買い,登記申請と同時に法務局に出します。印紙納税を司法書士が代行しているので,あなたは何もしなくていいです。司法書士に預ける金額が大きいからといって,司法書士がめちゃ儲かっているという勘違いだけは勘弁してくださいw

司法書士報酬に消費税がかかる

司法書士報酬つまり手数料にも消費税がかかります。消費税についてはもう説明いりませんね,,。そうそう,繰り返しますが,司法書士報酬が高いなと思ったらこっちの記事を呼んでみてください。気がおさまるかどうか知りませんが,,

【急げ】不動産売買の登記費用や司法書士報酬が高いと思っているあなたへのメッセージ

あと,ローンで住宅を買うと所得税の住宅ローン控除が受けられます。10年間は所得税が減額になるんですが,これは後に回します。

 

不動産を持っているとき

1回だけ,不動産取得税を払う!

不動産の購入おめでとうございます。ああやっとすんだ。金かかったなあ,,と安心してはいけない。翌年1回だけ不動産取得税を払わないといけない。都道府県からやってきますよ悪魔の請求書が。不動産を売買等で取得すると,翌年1回だけ不動産取得税が課税されます。

なんぼ払うねん?

原則として,固定資産税評価額*4%です。

まけてくれへんの?

まけてくれます。それもかなり。新築住宅ならほとんど不動産取得税はかからないイメージです(案外やさしい悪魔だ)。まず,住宅なら税率が3%になります。そして,,,

新築建物の場合,固定資産税評価額から問答無用で1200万引けます。つまり,固定資産評価額-1200万円した金額が課税価格です。これに税率をかけて計算する。つまり,(評価額-1200万)*3/100という計算式になる。新築とはいえ,固定資産税評価額が1200万円の建物ってかなりですよ。超えても超えた分について3%をかけると,,

その敷地つまり土地の場合はどうか。まず固定資産税評価額に1/2をかけたものが課税価格になります。そのような特例があります。これに税率3%をかけて税額を出します。これで終わりではない。この税額からさらに,以下によって計算した金額のうち大きい方を引きます。

  • 4万5000円
  • 土地の㎡単価*1/2*住宅の床面積*2*3/100(理解しなくてよいw)

つまり日本語を入れて計算式を書くと次のようになります。

(固定資産税評価額*1/2*3/100)-(4万5000円又は(土地の㎡単価*1/2*住宅の床面積*2*3/100)の大きい方の金額)

計算してみるとわかりますが新築ならほとんど心配ないレベルです。ややこしいのでここまで。詳しいのをリンク貼っときます。

どないして払うねん?

何もしなくても翌年に都道府県から請求書が送られてきます。本来不動産を取得したらその旨都道府県に申告しないといけないんですが,登記したら法務局から役場に通知がいき,その後役場と都道府県税事務所がやり取りして状況を把握してます。よって何もしなくても請求書が来るのが実務です。

請求書が来る前に,軽減措置に当てはまりませんか!当てはまる場合申告してね!とのお手紙がくることもあります。手紙が来たら,そこに書いてあるとおりにしてくださいね。なお,All Aboutには,,

不動産取得税は何もしなくても減税しますが、一定の条件を満たし、不動産を取得してから通常60日以内(都道府県によって異なる)に不動産取得税減額申告手続きを行えば、もっと税金を軽減できて、場合によっては無税ということもあります。

なお、申告書は各都道府県の県税事務所やホームページで入手することができます。また、申告書と一緒に提出する書類が必要となるので、その書類の確認も行いましょう。

以上のように不動産取得税は申告手続きを行うことで軽減処置を受けることができます。なかには、申告手続きをしなくても自動的に軽減処置を行う県もあるので、手続きの方法は各都道府県税事務所に必ず確認しましょう。

と書いてあった。不動産取得税ってファジーだな,,

持ってる限り,固定資産税を払う!

これはご存知だと思いますが,,不動産を持ってる限りずっと毎年固定資産税を支払ってくださいお願いします(なんでお前がお願いするか)。※都市計画税は省略のことw

なんぼ払うねん?

固定資産評価額*1.4%です。

まけてくれへんの?

まけてくれた金額が請求されてます。気にしてもしょうがないのですが,,

まず住宅用地は200㎡まで「課税標準」が1/6になってます。これに税率をかけた金額が請求されている。更地なんて固定資産税6倍です。住宅敷地なら200㎡を超えても家屋の床面積の10倍面積まで1/3軽減があります。

それから新築建物は一定期間一定限度で「税額」が軽減されてます。役場が勝手に計算するので気にしても仕方ないですwあるとき固定資産税が増えるのでびっくりすることでしょう。

どないして払うねん?

役場が勝手に請求してきます。登記したら法務局から登記通知書が役場の固定資産担当に送られるから。毎年1月1日現在の登記簿上の所有者に,4月か5月ごろに来ます。4回払いで市町村によって納期が違うので(条例による),請求書が来る時期も違います。もちろん一括払いをしてもよいです(一括払いで安くなるかどうかは市町村次第)。

住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)で所得税を減らす!

なお,住宅ローンを借りている場合,10年間,年末のローン残高の1%分,所得税が減税になる。所得税を引いてあげるから家を買ってお国に貢献しなさいという制度です。払うもんじゃないけど,念のためにここに書いておきます。

適用を受ける要件等はややこしいのでまたまた国税庁にリンクしておきます。

それから,この減税をしてもらうには,初年度,次年度以降と次のような手続をします。国税庁WEBより引用

住宅借入金等特別控除の適用を受けるための手続は、控除を受ける最初の年分と2年目以後の年分とでは異なります。

まず、控除を受ける最初の年分は、必要事項を記載した確定申告書に、次に掲げる書類を添付して、納税地(原則として住所地)の所轄税務署長に提出する必要があります。

なお、2年目以後の年分は、必要事項を記載した確定申告書に次の(1)の「(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書」(付表1や2が必要な場合はこれらの付表を含みます。)のほか、次の(3)の住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書(2か所以上から交付を受けている場合は、そのすべての証明書)を添付して提出すればよいことになっています。

また、給与所得者は、控除を受ける最初の年分については、上記のとおり、確定申告書を提出する必要がありますが、2年目以後の年分は、年末調整でこの特別控除の適用を受けることができます。この場合、税務署から送付される「年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書」・「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」と「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」を勤務先に提出する必要があります。

 

不動産を売るとき

最後です。不動産を売ったら税金はかかるか。もちろんかかります。むしろ当然にかかりますよ所得税が。不動産を売ったらお金が入ってくる。それで儲かったら所得税がかかる。いや感覚的には儲かってなくてもお国のいう計算方法で所得があがってたらかかります,,

譲渡所得税。大きな考え方は以下のとおり。

  • 不動産を売り買いして,儲かったら課税
  • 短期売買は高い,長期売買は比較的安い
  • 住宅用についてはいろいろまけてあげる

譲渡所得税は難しいのでさらっといきます。問題に直面して,正確な解答が必要なら,必ず不動産に詳しい税理士に相談してください。金額も大きいですから。

なんぼ払うねん?

何に対して課税されるか

譲渡所得に対して課税されます。国税庁によると,,

譲渡所得は、土地や建物を売った金額から取得費、譲渡費用を差し引いて計算します。

(1) 取得費とは、売った土地や建物を買い入れたときの購入代金や、購入手数料などの資産の取得に要した金額に、その後支出した改良費、設備費を加えた合計額をいいます。
なお、建物の取得費は、所有期間中の減価償却費相当額を差し引いて計算します。また、土地や建物の取得費が分からなかったり、実際の取得費が譲渡価額の5%よりも少ないときは、譲渡価額の5%を取得費(概算取得費)とすることができます。
(2) 譲渡費用とは、土地や建物を売るために支出した費用をいい、仲介手数料、測量費、売買契約書の印紙代、売却するときに借家人などに支払った立退料、建物を取り壊して土地を売るときの取壊し費用などです。

つまり,譲渡所得=収入金額-(取得費+譲渡費用)です。

土地建物の取得費と譲渡費用

なんぼ?税率は?

不動産の保有期間などによって税率が変わります。メルクマールは5年です(マイホームの場合10年もポイントだよ。後述)。

  • 保有期間5年以下の場合短期譲渡所得となり,税率は39%(所得税30,住民税9)
  • 保有期間が5年以上の場合長期譲渡所得となり,税率は20%(所得税15,住民税5)

それぞれ詳しいところは以下のとおり

まけてくれへんの?

マイホーム(居住用)の売却の場合はまけてくれます。しかも圧倒的にw

マイホームを売ったらそもそも「譲渡所得」から3000万円引ける!

マイホームを売った場合は譲渡所得から3000万円控除できます。簡単に言うと2000万円で買った住宅を5000万円で売ったら譲渡費用なしでも3000万円譲渡所得が出ますが,ここから3000万円引けるので,譲渡所得は0になり,譲渡所得税はかかりません。0円です。普通の人が普通の家を売っても譲渡所得税はかからないってことですね(普通にもよるがw)。

マイホームを売ったときの特例

10年以上住んでると「税率」も下がる!

長いこと住んでるとボーナス追加。10年以上住んでるマイホームを売ったときは税率もまけてくれます。一般の長期譲渡所得の税率より,さらに税率を低くしてくれるんです。6000万円までなら14%(所得税10,住民税4)だ。詳しいことは以下参照。

マイホームを売ったときの軽減税率の特例

注意)
一つ目の3000万円の特別控除の特例と,この10年超居住の軽減税率の特例は併用することができます。しかし,今からいう制度(買い換え特例)との併用はできません。なのでどっちが得するのかよくよく計算してどっちを使うか決めます。

高いマイホームに買い換えると譲渡所得税をペンディングできる

売った金額より高い金額の住宅を買ったら,なんと譲渡所得税は払わなくていい。ずっとじゃなくていまは。つまり将来に課税を延期できます。いつか今回購入した住宅を売るときに,前回の譲渡益も加算して譲渡所得税を計算する。ってことは,,今回のをずっと売らなかったら譲渡所得税はかからないわけですね。不動産の取引を活発にし,不動産価格を上昇させるための仕掛けです。

特定のマイホームを買い換えたときの特例

安いマイホームに買い換えてもやっぱりお得?

安いマイホームに買い換えた場合もやっぱり特例があります。この場合ちょっと特殊な計算式で譲渡所得の金額を出す。

(1) 収入金額の計算
売った金額-買い換えた金額
(2) 必要経費の計算
(売ったマイホームの取得費+譲渡費用)×((1)÷売った金額)
(3) 譲渡所得の計算
(1)-(2)

じっさいやってみます。1000万円で買った住宅を5000万円で売り,4000万円の住宅に買い換えた場合,譲渡所得の計算は次のとおりです。これに税率をかけると税額になります。

(1)収入金額
5000万円-4000万円=1000万円
(2)必要経費の計算
1000万円*1000万円/5000万円=200万円
※譲渡費用0円とする
(3)譲渡所得の計算
1000万円-200万円=800万円
(4)税額
800万円*20%=160万円

なお,さっきも言いましたが,この買い換え特例は,3000万円の特別控除+10年超居住の軽減税率との併用はできません。そっちとの選択制です。試しに後者でやってみると,,

5000万円-1000万円で譲渡所得が4000万円
※譲渡費用は0円とする
4000万円-3000万円(特別控除)=1000万円
1000万円*14%(軽減税率)=140万円

こっちのほうがお得なようですね。ただそれは今回に限る。不動産の価格や,買い替えで取得した不動産を将来どうするか等によって損得が変わってきます。長い目で見てどっちが得かは非常に難しい検討になります。

売った金額より少ない金額でマイホームを買い換えたとき

どないして払うねん?

土地建物の譲渡所得は他の所得と分離して計算します(分離課税)。で,翌年の申告時期(2月15日から3月15日)に税務署に確定申告をします。払うべきはその際に払ってください。

申告の仕方は以下に書いてあります。ただ,,長期の損得勘定は一筋縄でいかない。やっぱり専門の税理士に相談して申告するのをおすすめします。

申告手続き(譲渡所得関係 申告書添付書類)

 

以上でおしまい。ポイントだけ書くつもりが長くなって失礼しました(これでも骨だけ,,,)。

不動産の税金と司法書士

税金コワイ

 

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