相続大全集

遺産相続した不動産を数人の相続人で分ける方法

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相続人で遺産相続の話合いをしていて,例えば遺産が住宅しかなく,しかも誰も住んでいないので,この不動産をみんなで相続したい場合があります。また大きな土地が遺産の大部分を占めていて,これを誰かが1人で相続する話合いがつかないので,みんなで相続しないといけない場合もあります。

不動産を相続するといってもいろんな場合がありますが,不動産を誰が1人が相続しないで,何人かで相続する場合というのは必ずあります。さてこのときに,いったいどうやって相続したらいいのかという問題があります。不動産のことはよく分からないので,みんなで相続する方法といってもなおさらよく分からないなあという人も多いと思うのです。

そこで,今から,不動産を1人じゃなくて何人かの人で相続する場合のやり方について説明します。話を分かりやすくするために,その不動産は,「大きな住宅地の土地が一つ」だと考えてください。

※ちなみに個別の遺産をどうやってみんなで分けるのかということを,「遺産分割の態様(たいよう)」の問題といいます。ご参考まで。

では,具体的な話に入ります。不動産の分け方は,次の四つです。

 

不動産の現物を何個かに割って分ける(現物分割)

原則というか,基本的なのがこの方法です。大きな土地で,現物を分けても使い道がある場合はこの方法がとれます。

土地の現物を分けることを「分筆」といいます。分筆は,土地家屋調査士に頼んで測量などをしてもらってから,法務局で手続をして完了します。時間と数十万円単位のお金がかかります。分筆をすると,土地の地番も増えて,法律的に別々の土地が出来上がります。ただ,位置などによって価値が違うという考え方もできますので,誰が,どの土地を相続するかという話をしないといけません。

 

不動産を何人かで共同で所有していく(共有とする分割)

不動産の現物は分筆しないで,一つの土地のままで,その土地を何人かで共有していく方法もあります。それぞれの人の所有権は,1/3とか,1/4とかいう割合になります。あくまで土地は一つなので,物理的に,どの場所が誰の土地ということはありません。所有権がまざっていると思ってください。

この方法の問題点は,今後の土地の利用や処分が難しくなることです。誰がどうやって使用するかなどというのを,法律では,「共有物の管理」といいますが,共有物の管理は,「持分価格の過半数」で決めることになっています。割合の多数決ですね。だから,少数者は思ったとおりの方法で土地を管理することができません。また,土地を処分するには共有者の全員が同意しないとできません。例えば売却する場合,誰に売るか,代金はいくらにするかなどの条件を全員が飲めないと,売却できないのです(理屈上自分の分だけ処分できますが,割合だけ欲しい人はいないからです)。

 

不動産を売却して代金を分ける(換価分割)

みんなが不動産を欲しがっていないときや,土地が物理的に割りにくいようなときは,土地を売却して,お金を分けることもできます。みんなが納得できる場合は,不動産業者に頼んで任意に売却することもできるし,もめそうなときは裁判所の競売の方法を使って売却することもできます。これを形式競売(形式的競売)とか,換価のための競売と呼びます。

 

不動産を誰かが相続して他の人にはお金を渡す(代償分割)

どうしても不動産を1人で相続したいなら,相続財産じゃなくて,自分の貯金で不動産を買取ることもできます。不動産を相続する代わりに,他の相続人に対して,代償金を支払って納得してもらうやり方です。みんながそのやり方に同意していて,実際に不動産を相続する人が自分のお金で代償金を支払うことができるのなら,この方法もよい方法です。

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