相続大全集

相続は複雑だ。大きな流れを知って迷子にならない方法をお教えします

« »

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

あなたが今相続手続をやっていてこのページを見ている場合,次のようなことで頭を悩ましているのではありませか?また途中まで取り組んでみたけど,よく分からなくなって,疲れてしまっているのではありませんか?

また,もしあなたが,近い将来自分が遺産を相続することを予想して,あらかじめどのように手続していったらいいか考えている場合,いろいろ調べているうちによく分からなくなっているのではありませんか?同じく,以下のような疑問が解決していないのではないでしょうか。

相続手続きの悩み

  • どこから手を付けたらいいのか分からない
  • 今何が問題になっているのか分からない
  • いつ,何をしたらいいのか分からない
  • 相続人が何人かいて,どうして話をしていったらいいか分からない
  • そもそも知識が全然足りない,はっきり言ってうんざりしている
  • 期限があるのかないのか分からない,不安だ
  • 財産の手続先がいっぱいあって,どっから進めたらいいか混乱している
  • どの場面で誰に何を頼んだらいいのか分からない

などなど

そうです。相続の問題は複雑なんです。まず一般の方は法律家ではないので,根本的に法律知識が足りていません。だから,いきなり細かい知識を勉強しても混乱するだけです。

そもそも相続というのは,人が一生をかけて作り上げてきた財産や法律関係を,死亡と同時に,いっぺんに別の人に引き継がせるものなので,大変で当たり前なのです。それに加えて時間的な制約もあるし,当事者(相続人や,財産を管理する機関,その他行政機関)は何人も登場するしで,頭が混乱して疲労コンパイするのが当然というものです。

そこで,ここでは,相続の問題を整理して考えることができる簡単なスケジュールをお教えします。相続の問題はこれに沿って検討してください。そして今,どのステップの,何が問題になっているのかを把握してください。問題が複雑であればあるほど,全体のスケジュールと,現在の立ち位置を確認することはとても重要です。

これをしていただくだけで,かなり頭が整理できて楽になります。また,さらに詳しく調べたり,専門家に手続を相談する際の手助けにもなるはずです。
※それぞれのところに書いてあることについて理解する必要はありません。別のページで詳しく説明します。

 

人が亡くなった,相続の開始

相続が開始するのは,人が死亡したときだけです。人が死亡して,はじめて相続関係の手続を進めることができます。

 

遺言があるかないかを確認

相続が開始したら,まずは遺言書があるかないかと確認します。遺言書があったら,遺言書が法律(法定相続)よりも優先するので,そのとおり手続しなければいけないからです。
遺言書があるはずだ,と思われる場合,まず自宅を探してください。
自宅になければ,公証人役場に,公正証書遺言がないかを調べてもらいます。

 

相続する財産が何かを確認

次に,遺産として何があるのかを一つずつ調べていきます。基本的に,財産に関する権利や義務のすべてが遺産になるので,全部把握できるように頑張ってください。以下のような財産はありませんか?

  • 不動産
  • 預貯金
  • 有価証券
  • 自動車
  • 貸金庫契約
  • 銀行,クレジットカード会社,消費者金融その他知人からの借金

なお,遺産を調べたら,財産目録を作るのが望ましいです。財産の種類と評価額を書いていきます。

 

相続する人が誰かを確認

続いて,法定相続人が誰になるのかを確認します。誰が法定相続人になるのかと,その順番は,民法という法律に書いてあります。分からなければ法律家に相談します。
誰が相続人になるかを確定する手続を,「相続の承認放棄」と呼びます。これは,相続開始を知った時から3か月以内にしないといけません。注意です。
なお,次に該当する人がいれば,法定相続人を修正します。

 

相続する人の,それぞれの相続分を確認

相続人が決まったら,それぞれの相続人の,相続分を確認していきます。相続分とは,遺産に対する割合です。誰が相続人になるかによって割合が変わります。これも民法に書いてあります。
ただし,次ような事情があれば,法定相続分を修正します。

 

具体的な遺産分けをする

相続人も,それぞれの相続分も決まったら,今度はそれにしたがって,個別の遺産の,具体的な遺産分け(割り振り,分配)をします。誰が不動産を相続し,誰が預貯金をいくら相続してとか,そういうことです。
遺産分けは,次の順番でします。

  • まずは相続人で話し合いをする。これを遺産分割協議といいます。
  • 話し合いが決裂したら,家庭裁判所で遺産分割調停をします。
  • それでもまとまらなかったら,家庭裁判所に審判で決めてもらいます。
  • なお,そもそも遺言で遺産分けの方法が決まっていたらそのとおりにします。

 

財産の名義変更をする

遺産の分け方も全部決まったら,いよいよ財産の名義変更や相続手続をしていきます。
不動産は法務局で手続します。
預貯金はそれぞれの金融機関で個別に手続します。
有価証券は証券会社や信託銀行で手続します。
その他財産の種類によって,いろんなところで手続する必要があります。

 

相続税の申告をする

相続税がかかる方(遺産の多い方)は,税務署に相続税の申告をします。
遺産が少なくて相続税がかからない方は,何もしなくて結構ですが,微妙な方はちゃんと試算をします。
相続税の申告は,まず遺産を調査して,どれが相続税の対象になるかを認定します。次にそれを一定の基準によって財産評価したうえで,税額を計算をし,最後に役所に申告します。
相続税の申告には準備期間が必要ですので,遺産の多い方はなるべく早く専門家に相談すべきです。

« »

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事

遺産相続の話合い(遺産分割)でもめたら次にするべきこと!

「親父の相続について兄弟で話合いをしたけど,どうやら話がまとまりそうにないな」とか,「長男が遺産を全部握ってしまって,何にも言ってこないけど,このままじゃ相続の話が進まないじゃないか」とかいう感じで,あなたは遺産分けの遺 …続きを読む

親の家(住宅・家屋)には価値がある?相続税ではどのように評価されるかご説明します

将来の相続に備えて父親の財産を整理しているところです。どうやら相続税がかかるかかからないかという微妙なところなので,財産の価値をある程度正確に調べていきたいと思います。父親は持ち家に暮らしていて,土地建物が父親の所有にな …続きを読む

自宅家屋の相続税評価

なぜ身寄りのない人には遺言書を書いてもらうべきか詳しく説明します

仮にあなたがこういう立場の方々だったとします。 ある人と長年同居して連れ添った内縁の配偶者である。 ある人の事実上の子供として育てられ親子同然の関係にあるが法的には養子縁組をしていない者である。 ある人の古くからの親友で …続きを読む

身寄りのない人は遺言書が必須

親が貸している土地は相続税を減額してもらえるのかどうか説明します

父親も高齢になりました。父親は不動産投資が好きで若いころはいろいろやっていたそうです。バブルの頃は相当儲かったらしいですが,その後結構損もして,いろいろと整理しました。それでも,いくつか不動産を持っているので,わたしも相 …続きを読む

貸している土地の相続税評価額

なぜ相続人が多い(大勢いる)と遺言書の作成が必要かお教えします

遺言書を書いたほうがいい,又は遺言書を書いてもらったほうがいいケースにはいろいろありますが,被相続人が亡くなったときに,法定相続人がたくさんいるケース,つまりある人が将来亡くなり相続が開始したと仮定して,その推定相続人が …続きを読む

相続人や兄弟が多い人は遺言書を作成したほうがいい