相続大全集

なぜ相続人が多い(大勢いる)と遺言書の作成が必要かお教えします

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相続人や兄弟が多い人は遺言書を作成したほうがいい

奈良県北葛城郡王寺町の司法書士中尾哲也

遺言書を書いたほうがいい,又は遺言書を書いてもらったほうがいいケースにはいろいろありますが,被相続人が亡くなったときに,法定相続人がたくさんいるケース,つまりある人が将来亡くなり相続が開始したと仮定して,その推定相続人が多数いるケースは,遺言書を作成しておいたほうがいい典型的ケースの一つです。

 

遺言書がないとなぜ困るか

相続が開始した後,法定相続人の間で話がまとまらないからです。また,遺産の相続手続がスムーズにいかないからです。

 

遺言書がないとどのように困るか

法定相続人が複数いるケースにおいて遺産の相続手続きをするには,法定相続人間の遺産分割協議が成立する必要があります。要は,遺産の分け方に関する相続人間の合意ができないといけません。

そして,遺産分割協議(遺産分けに関する共同相続人間の合意)が成立したら,遺産分割協議書に相続人の全員が実印を押し,全員の印鑑証明書を取得して遺産を相続する相続人に交付してもらわないといけません。さらには,不動産や預貯金,株式等のある証券口座など,財産ごとに,その財産を管理する先(国,銀行,証券会社など)に遺産相続の申請をする際,その先ごとに決められている手続きに協力してもらう必要があります。

相続人が多数いると,全員に協力してもらう必要がある。それができなくなる可能性が高いので,遺産の相続手続ができずに困ります。

 

法定相続人(推定相続人)が大勢・多数いるとなぜ話がまとまらなくて遺言書が必要になるのか

では,なぜ法定相続人が多数いると話がまとまらなくなって遺産の相続手続がスムーズにできないのか。なぜその困難を避けるために遺言書が必要となるのか。これについて,いくつかの理由・原因を挙げてみます。

人数が多いと話がまとまらない

人間というのものは,人数が増えれば増えるほど話をまとめるのはしんどいものです。まとまらない可能性が増えます。特に遺産相続の話合いは全員合意が必要で,多数決ではいけません。相続人が多数いると全員合意をとるのが難しくなるのは当然です。

家族観が違うと話がまとまらない

古い価値観や家族観,家柄などを大事にする相続人と,近代的な,経済合理的な考え方をする相続人では,話がまとまらない可能性が高くなります。価値観の違いは,遺産分割の方針に多大な影響を及ぼします。先祖の土地をどうするか,財産の相続と,祭祀や墓守との関係はどうするかなど揉める要素は多分にあります。

生活レベルが違うと話がまとまらない

相続人が多数になると,その相続人間における貧富の差が生じます。社会的に成功して経済的に恵まれている人もいれば,たまたま社会的には不遇で貧しくしている人もいるでしょう。生活に困っている人とそうでない人の間で話合いをまとめるのは容易ではありません。遺産相続はまさに遺産という財産の取り分や分け方を話し合うものです。相続人の経済状況が話合いに影響するのは想像に難くありません。

遠距離だと話がまとまらない

関西に関東,東北に四国九州,場合によってはアジア諸国や欧米に在住している相続人がいるかもしれません。しかし遺産相続は,被相続人の遺産の処理という一議題を,それら隔地にある共同相続人の全員が話し合うこと。まずもって遺産の状況を資料をもとに説明するのも大変です。資料を誰がどうやって持っていくのか,それとも送付するのか,,事務作業だけでも大変です。そして誰がどのような通信手段で話合いを進め,全員の合意を取り付けるのか,なかなかに難しい問題です。居住地が変われば,時間感覚もライフスタイルも変わります。時差だってあるかもしれず,なかなかスムーズに話合いが進みません。

忙しい人がいると話がまとまらない

例えば大手企業の重役がしている相続人がいたらどうでしょう。遺産相続の話合いになかなか寄り合うのは難しいでしょう。またその人が細かい人で,まず資料をよこせと言ってきたらどうでしょう。誰がその資料を準備するのでしょう。自分があまりに忙しく,大きな仕事をしているばかりに,遺産相続の話合いを軽視して,思うように話を聞いてくれない人もいるかもしれません。そうです。共同相続人がたくさんいると,人それぞれにに社会的な立場が異なり,同じペースと思惑で話を進められないケースが往々にしてあります。

夫や妻が出てくると話がまとまらない

たくさんいる兄弟,,,昔は大家族と呼ばれた,,,みんな助け合って昔は仲よく暮らしていた,,,しかしいつしか時は流れて,みんな独立して暮らすようになった。みんな結婚して,それぞれ夫や妻を持っている。さて,あの兄弟の嫁とはどうもそりが合わない。あの姉妹の夫はどうも偉そうで嫌いだ。そんなことがあるかもしれません。そうです。兄弟仲はよくたって,その伴侶の全員とうまくやれる可能性は少ないでしょう。そのようなケースにおいて,兄弟姉妹の遺産分割の話合いにその伴侶が口を挟んで来たらどうなるでしょう。兄弟では話がつきそうなものを,配偶者が権利を主張(権利者ではないのに)して話がこじれるなどということも多いです。自分の親のことなら,兄弟うまくやりたいので控えめにするが,配偶者のこととなると話が変わって,少しでも財産をもらいたいと本音が出る,なんていうこともあります。お金に困っている人がいればなおさらでしょう。

亡くなっている人がいると話がまとまらない

共同相続人のうちに既に亡くなっている人がいて,その子が代襲相続人になる場合があります。親があまりに長生きすると,相続人の子供らも相当に高齢になって,亡くなっている兄弟姉妹も出てくるでしょう。そうすると,その者の子が代わって相続人になります。甥っ子や姪っ子と遺産相続について話合いができそうですか?いままでそれほど親密にしてこなかった場合,どのように話を持ちかけようか,難しいものがあります。兄弟姉妹のうちに亡くなっている人があると,共同相続人が増えることが多く,また人間関係は兄弟より希薄化していますから,話がまとめにくい,しにくい,ということがあります。

行方不明の人がいると話ができない

亡くなっているのではなくて,行方不明の者がいるとどうでしょう。誰も連絡先を知らない人がいたら?行方不明で生死不明,,困ります。しかしこの者を排除して遺産相続の手続きをすることはできません。関係機関も受け付けません。そのような場合,円滑に遺産相続の手続きをするのはあきらめてください。司法書士等に依頼してその相続人の戸籍や住所を調べます。そして訪問するか,郵便を送るかして返答を求めます。相続人からの返事がない場合,場合により,家庭裁判所に不在者の財産管理人を選任してもらってその者との間で遺産分割をする方法があります。また失踪宣告をして生死不明の相続人を法的に死んだものとする方法もあります。いずれの方法にもメリットデメリットがあります。またいずれにしても手間とコストがかかるのでできれば避けたい手続きです。しかし遺言書がないとこれを避けることができません。

複数の人が法定相続分を主張すると話がまとまらない

それほど多くもない遺産に対し,複数人の法定相続人が法定相続分を主張したらどうなるでしょう。預貯金なら相続分で分ければいいですが,不動産ならどうしますか?不動産を共有持分で持ち合っても将来こまるでしょう。ならば誰かが単独で相続して,その分のキャッシュをどこからか用意しますか?遺産にキャッシュが少ない場合どうなるでしょう?かなりの困難が予想されます。遺産の多寡や性質,法定相続人の権利主張の内容が複雑にからみあい,泥沼にはまるなんていうことも,実務・実例においてまま見られます。

相続税の申告期限に間に合わない

もし一定額以上の遺産があって相続税がかかる相続の場合,相続開始後(厳密には,被相続人が死亡したことを知った日の翌日から)10か月以内に相続税の申告と納付をしなければいけません。相続税は,簡単にいうと,相続税の総額をまず計算して,その総額を,各相続人が遺産分割によって相続した財産の割合で按分して,各相続人において申告納付する税金です。共同相続人の全員で合意した遺産分割により,多く遺産を相続した人は多く税金を支払い,より少なく遺産を相続した人は割合的に少なく税金を納めます。相続税はそういう仕組みなので,申告納付期限である10か月以内に遺産分けの遺産分割が成立してないと,つまり相続人全員の合意ができていないと,税金の計算ができないので申告納付できません。申告が遅れると延滞税や無申告加算税というペナルティーを支払わないといけなくなり損をします。また,相続税は基本的に相続人の各人が税務申告をするのですが,全員分をまとめて一括で一つの税理士事務所(税理士)に依頼すると割安です。基礎資料が一つだからです。しかし相続人が多数いると,誰がそれを仕切るのかについても合意が必要で,場合によっては折り合いがつかず,格別の税理士に依頼する煩雑な手続きになることもあります。遺言書で相続人が限定されており,遺産の分け方も決まっていれば,税務に関する処理も円滑に進みやすいでしょう。

遺産相続が専門で得意分野とのことですが、どんな相談や依頼ができますか?

営業エリア・業務地域を教えてください。

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