相続大全集

親の財産目録(財産のリスト)をどうやって作るか具体的な方法を説明します

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親の遺産相続の財産目録の作り方

もしあなたが相続対策(争族対策・節税対策・納税資金対策)の必要性を感じて,親からあらかたの財産の内容を聞き出したとします。そして今度実家に帰って?財産に関する書類を預かるか,コピーをとって,持ち帰ることができるとします。ここまで来たら,今度あなたがすべきことは,財産のリストを作ることです。簡単な財産目録です。財産の種類内容を記載して,だいたいの財産評価額をまとめておけば,親の資産状況が分かります。資産超過なのか,債務超過なのか,節税対策は必要なのか,,これらのことを判断するために,簡単な財産目録を作りましょう。そしてそれを親や共同相続人で共有すれば,ますます将来の遺産相続がスムーズに進むでしょう。

簡単な財産目録を作るには,,,

  1. 財産の種類と内容をはっきりさせて
  2. 財産評価をし
  3. 書類にまとめる

という順で作業しましょう。以下ような感じでやってみてください。

 

財産の種類と内容をはっきりさせて

次のようにして調べてください。代表的な財産だけ書いておきます。要するに,その財産を管理している先に連絡して調査をかければいいのです。

不動産

不動産を調べるための不動産登記は,国(法務省)の法務局という役所が管理しているので,そこから情報をもらいます。具体的には,「登記事項証明書(登記簿謄本)」という書類を取り寄せて,権利内容を確認します。登記事項証明書は,表題部,甲区,乙区という三つの区分によりできています。表題部は物件の用途や面積など物理状況が,甲区は所有権に関する情報が,乙区は所有権以外の担保権などの情報が記載されています。まずは甲区を見て,親が確かに名義人になっているか確認しましょう。登記事項証明書は誰でも請求できます。

それから,後の財産評価に使うので,物件のある市町村役場で,「固定資産評価証明書」「名寄帳」「資産明細」といった書類を取得します。固定資産税の「評価額」が記載されている書類であればOKです。これは,親から申請するのでなければ,役場に委任状や同意書を出す必要があります。

とにかく以下書類をとることです。

  • 法務局で登記事項証明書
  • 市町村役場で評価証明書,名寄帳,資産明細など評価額が載っている書類

預貯金

銀行,信用金庫,信用組合,ゆうちょ銀行,農協等,口座を持っている先(支店)に連絡して「残高証明書」をもらうか,通帳記帳をして口座残高を確かめてください。残高証明書等をもらうには,親の委任状等が必要なので,具体的なことはその先ごとに確認してください。親が直接申請すれば必要ありません。

通帳が手元にあれば,まずはそれで足りるかも。

証券口座

取引している証券会社に連絡して,「残高証明書」をもらうか,自宅に送付され,親が持っていた「取引報告書」で預かり資産残高を確認してください。あなたが証券会社から資料を取り寄せるには,親の委任状等が必要になります。預貯金と同じです。親から申請してもらってもいいですね。

家に取引報告書があって,金融商品の預かり残高が分かれば,証券会社に言わなくてもOK

 

財産評価して

不動産

土地は,相続税においては,路線価という価格で評価します。路線価は,国税庁のWEBサイト路線価図を見て調べられるので調べてください。正確にはいろんな修正をかけるのですが,いまは,路線価*㎡数 でざっと金額を出してください。

建物は,固定資産税評価額をそのまま用います。取り寄せた書類に「評価額」「価格」とある欄の数字を拾ってください。「課税標準額」ではないので気をつけてください。

預貯金

残高証明書を取ったのであればその金額を,通帳を見られているのであれば最後の数字を拾ってください。なお,定期預金など,いま残高がいくらあるのか分かりにくいものもありますので,見方が分からなければ銀行に聞いてください。

証券口座

証券会社から書類を取り寄せたのであれば記載の金額を,お手元の書類を見られているのであれば,預かり残高が記載されているところの数字を拾ってください。投資信託等,複数種類の金融商品で運用している場合は,個別に見るのではなく,最初のページや最後のページに預けている総合計額が記載されているはずです。間違わないようにしてください。

 

書類にまとめる

では拾った数字をまとめて記載しておきましょう。この段階では,財産内容がざっと分かればいいので,書式等にこだわる必要性はありません。便箋でもメモ帳でも白い紙に適宜書けばいいし,PCを使う人ならエクセルシートにでもまとめておいてください。

こんな感じで。


資産

不動産

  • ○○ の土地 1000万円
  • ○○ の建物 500万円

預貯金

  • 三井住友銀行 大和王寺支店 普通預金 1000万円
  • 三菱東京UFJ銀行 王寺支店 普通預金 300万円
  • 南都銀行 王寺支店 普通預金 100万円
  • 南都銀行 王寺南支店 定期預金 300万円
  • 奈良中央信用金庫 王寺支店 普通預金 50万円

証券口座

  • 野村証券 天王寺支店 1000万円

小計

4250万円

負債

  • リフォームローン 南都銀行 王寺南支店 750万円

小計

750万円

合計

3500万円


負債のことは言いませんでしたが,親が死んでも保険などでカバーされない負債は,借入金融機関に残高を確認するか,手元の返済表(償還表)の,現在の日付をとって数字を拾います。それを,上記財産目録のように,負債の欄に書いて,財産の額との差し引き計算をしておいてください。

これが親の,簡単な財産目録です。差引合計額は,相続税の基礎控除額を超えましたか?超えるようなら,早期に,司法書士や税理士に相談して,節税対策に取り組んでください。

はるかに少ないから大丈夫ですか?まだ安心できません。注意すべきは,親が契約者となり,保険料を支払っている生命保険契約がある場合です。親が死んで死亡保険金が支給される場合,支給される死亡保険金から,以下の式によって出る金額を控除した金額を,財産目録の資産の欄に追加記載してください。親が契約者となり,受取人を相続人とする死亡保険金については,相続税法上の「みなし相続財産」になります。そして,以下の算式による非課税枠を超える部分が相続税の課税対象になります。

生命保険金(死亡保険金)の非課税枠=500万円*法定相続人の数

いかがでしょう。親の財産目録の合計金額が相続税の基礎控除額を超えてくるようなら,早めに親にも話して節税対策を検討してください。節税対策は,相続税に詳しい資産税専門の税理士にお願いすることをおすすめします。お知り合いがなければ,明徳司法書士事務所が税理士をご紹介しますから相談ください。

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