相続大全集

親の住宅地はいくら?相続税では宅地の値段がどう評価されるか説明します

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住宅地の相続税評価,価格

最近テレビやインターネットで相続税のことをやっているので,私も両親が亡くなったときの相続税について気になってきました。両親の財産はといえば,住宅地の自宅(土地と建物)と,銀行の預貯金,証券口座に投資信託が少しあると聞いています。うちの場合,財産的な価値が大きいのはやはり自宅の敷地だと思うので,まずは親の土地にいくらくらいの価値があるのか知りたいと思っているんですが,不動産屋さんに聞けばいいでしょうか?それとも固定資産税通知書に書いてある固定資産税評価額を見ればいいんでしょうか?相続税では,宅地の財産的な評価は何を基準に計算するんでしょうか?

はい。相続税における住宅地の評価方法について知りたいとのことですね。結論からお話します。相続税における宅地の財産評価は,「路線価」にもとづいて計算します。

 

不動産の価格・値段はいくつもある

いまお話したとおり,相続税を計算するうえでの不動産の価格・値段・評価は,路線価という価格を用います。では,不動産の価格の決め方には,路線価のほかに何があるんでしょうか。不動産の価格には次のようなものがあります。

  • 公示地価(国土交通省)
  • 基準地価(都道府県)
  • 路線価(国税庁(財務省))
  • 固定資産税評価額(市町村)
  • 不動産鑑定士の鑑定評価額(不動産鑑定士)
  • 取引価格・売買事例(民間のみなさんの自由決定)

 

相続税では路線価を使用する

このとおり不動産の価格はたくさんあります。それぞれ,評価する人と,評価する基準が違います。相続税の評価は,相続税という国税を算定するための財産評価なので,国税庁が定める路線価を用います。

なぜか?

路線価を用いて計算せよ,とお国が言っているからです(もっとも,路線価はそのために定めているんですが,,,)。

どこで言っているか?

路線価を用いて計算せよとは,国税庁が出している「財産評価基本通達」に書いてあり,そこで言っています。財産評価基本通達とは,相続税法の解釈運用に関する同じく国税庁の通達です。相続税法に関する財産の評価はこの通達に書いてある基準のとおりやってくれ,という現場へのお達しですね。なので,相続税の財産評価は路線価でやります。やらないといけません,,

 

相続税における宅地の評価方法

さて路線価とは,このように説明されます。
「路線価は、路線(道路)に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価額(千円単位で表示しています。)のことであり、路線価が定められている地域の土地等を評価する場合に用います。」

ちょっと分かりにくいですね,,もう少し分かりやすくいうと,,

路線価とは,その土地が面しているに道路に1㎡あたりの値段を付けたようなものと捉えてください。しかし正確には,この値段は道路の値段じゃなくて,その道路に接している土地の1㎡あたりの値段であって,それが道路にふってあるんです。この道路に値段の入った地図を路線価図といって,この図面を見ながら路線価を調べるんです。土地の路線価は,この道路にふってある数値に,土地の面積を掛け合わせることで算出できます。こういう土地の価格の求め方を,「路線価方式」といいます。

路線価*宅地の面積(㎡)=相続税評価額(路線価方式)

もっとも,日本国中のすべての道路に路線価が設定されているものではありません。路線価がないところもたくさんあります。そんな土地は,その土地の固定資産税評価額に,国税庁が定める一定の倍率を乗じて,価格を算出します。こういう価格の求め方を,「倍率方式」といいます。

固定資産評価額*倍率=相続税評価(倍率方式)

 

親の宅地の相続税評価を調べる方法

じっさいにやってみます。手順はこうです。

  1. 国税庁のWEBサイトに行って路線価図から路線価を調べる。
  2. 路線価が分かれば,親の土地の平米数をかけて路線価評価を出す(土地の面積は親のお手元にある固定資産税の通知書を見てください)。

路線価がなければ

  1. 同じく国税庁のWEBサイトに評価倍率表があるので倍率を調べる。
  2. お手元の固定資産税通知書に書いてある土地の面積に倍率をかけて倍率方式による評価を出す。

これでおしまいです。

もっとも,路線価方式で土地を評価する場合,その土地の道路への面し方や土地の形状などによって,いろんな修正が必要になります。この修正により,宅地の評価額は増えたり減ったりします。なので,正確な宅地の相続税評価額を算出するには専門知識が必要です。

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